双葉社、2009年。
帯に「大人たちの思惑が/交錯する/長編サスペンス」とある。
15章までに、「悪女」という語が出てくる見出しはない。
いつもの赤川の小説であり、「悪女」の語は本文でも見かけない。
帯の裏表紙側を引く。
「香織が14歳の時に、母親は男と心中する手紙を残して失踪した。2年が経ち、父親は再婚相手の涼子を紹介する。その場で偶然、香織は母親と心中した山岸の息子と出会った。――どこか謎めいた涼子[中略]複雑に絡み合う仁泫関係が明らかになったっとき、そこには思いもかけない真実が待ちうけていた」
なお、赤川には、1981年の角川文庫で『悪妻に捧げるレクイエム』という小説を刊行していたことにもふれておこう。一つのペンネームで共同執筆する男たちが選んだテーマが「妻を殺す方法」であった。

0