「北川れい子「わが幻(スクリーン)の悪女たち」(9)」
その後の悪女情報
昨日の続き。
「吉永小百合は獲物が罠にかかってくるのをひっそりと待っているクモのように、一種、ものほしげな妖しさで演じ、アッパレであった。
彼女が日活時代に青春映画で演じてきた役は、いずれも明るい純情娘ばかりで、後年、大人の役を演じるようになってからも、いまひとつ、官能性に欠けていたものだが、この『細雪』の雪子役や”おはん”の秘密めいた官能性は、陰にこもってしたたかだ」
吉永小百合の日活時代の青春映画は、最近になってからほとんど見た。
で、題名をすぐには挙げられないものの、確かに官能性には欠けているが、意図的でないものの、複数の男性に気を持たせている場合や、姉妹と男を取り合うようなものはあった。一人の男を愛する場合でも、なかなか一線を越えさせない、ということもあったように思う。だから、定義の仕方によっては悪女とも言えると思っている。
もう少し、吉永小百合について述べられているのを引く。
「小百合には『天国の駅』(84年)という、実在の女死刑囚をモデルにした映画もあったが、このヒロインは悪女というより単に男運の悪い女という印象しかなかった」
吉永小百合については以上。
谷崎物はもう少しだけ続く。

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