2008/3/31  23:36

スティーブン・コルベア、謎の男  スティーブン・コルベア

戦争の話が続いてちょっと疲れたので、息抜きに相方さんの話でも。(でも、結局The Daily Show関係の話になっちゃうんですけど。興味ない人はすみません。私、基本的にハマるとこうなんです)

2004年のオスカーをミュージカルにレポートするコルベア
The Daily Show with Jon Stewart 2004/3/1

か、かわいすぎる。歌も上手いのね、彼は。
2年後に自分がやる羽目になるとは露知らず、オスカーについて好き勝手言ってるジョンがまた(笑)

このあいだ見つけたコルベア画像
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もう、なんなんだこの可愛さは。子供が3人いる40男とは思えん。

ジョン・スチュワートという人は、なんというか、比較的わかりやすいんですが…スティーブン・コルベアは、私にとっては、なんか謎の人です。

例えば、あのホワイトハウス記者クラブ晩餐会のスピーチでも…大統領から2メートルのところで「アメリカに何が起ころうとも、大統領は必ずや現場に足を運んで見事なプロパガンダ写真を撮るでしょう」なんていう痛快なことを言ってのけながら…本人は「(会場にいた人にスピーチが)ウケていないことにも気づいてなかった」とか言ってるし。「スピーチ後に誰も目を合わせてくれなかったので、初めて『なんかおかしい』と思った」って…

あの一件、彼はすごい度胸だ、と思ってはいるけど…「ひょっとして天然なだけ?」という一抹の疑いも拭いきれないのでした(笑)。

ジョン・スチュワートの場合、大学時代にマリワナやってたことから、野球はヤンキースでなくメッツのファンであることまで、「ああ、らしいなあ」と思えるのですが、コルベアの場合

・最初はコメディアンを目指していたわけでなく、シリアスな即興演劇をやっていた。
・キャリアの初期から政治ネタをやっていたスチュワートと違い、彼は「The Daily Show」に出るまで政治に興味がなかった。
・実は敬虔なカトリックで、ベン&ジェリーから彼の名をつけたアイスクリームが発売された時も四旬節(※)が終わるまで味見もしなかった。また休みには日曜学校の先生をしている。
・ゲームの「ダンジョンズ&ドラゴンズ」、およびトールキンの「指輪物語」の熱狂的ファン。

なんか、こういうエピソードのひとつひとつが…繋がらない。「役」に入っているときの完璧なJerk(やなやつ)っぷりと、それでもふとにじみでる可愛らしさと…

謎です(笑)

※四旬節:復活祭前の46日間、カトリック教徒は肉や贅沢な食事を控えることになっている。(すみません、私は特に何もやってません…)これが始まる前日に詰め込んでおく(?)のがカーニバル(謝肉祭)

2008/3/30  21:30

ジョン・スチュワートとジョン・マケイン〜イラク戦争編(後編)  ジョン・スチュワート

昨日のつづき。

3/18のエントリーで書いた「拷問談義」の回の、ジョン・スチュワートとジョン・オリバーのおかしな会話が実に見事に皮肉っていたことですが…戦争に反対する人に対して「兵士たちは大義のために勇敢に闘っている、彼らを支持しないのか、誇りに思わないのか」とか言うのは、実に汚い論理のすりかえだと常々思っていました。聞く人の感情に訴えることで論点をぼかし、「これは兵士たちがどうとかいう問題じゃない」と言う人が冷たく見えたりとかね。

この議論でも、マケイン上院議員がこの手を使っているのですが、すかさず観客が大ブーイングしていて、さすが、「The Daily Show」の観客はわかってる。

ジョン・スチュワートはあくまで「それは論点じゃない」というスタンスを貫いているところが偉いなあと思っていたのですが、一昨日の病院訪問の話を聞いてから、ますますその思いを強くしました。兵士たちが立派だとか、彼らの家族も犠牲を払っているとか言うマケインに対して、「感情には感情を」で「ぼくも病院に傷病兵を訪問してますけど、彼らは…」なんて言い出したりは、絶対してないもんなあ。そういうカードを出さないところが、潔くてかっこいいと思う。

ジョンはあくまで礼儀正しく接しているけど、あらゆる面でマケインさんに勝っていると思うのですがいかがでしょうか。

The Daily Show 2007/4/24 Part 2

<トランスクリプト全訳>
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2008/3/29  19:34

ジョン・スチュワートとジョン・マケイン〜イラク戦争編(前編)  ジョン・スチュワート

昨日、ジョン・スチュワートがもう4年もの間、定期的にワシントンの病院にイラク傷病兵を訪問していた、という話を書きました。

ことさら喧伝することなく4年もやっていたってことは実にかっこいいのですが、まあほんとは「ひそかに」やっていたという事が偉いってわけじゃない。それに、病院を慰問しているセレブは、ひょっとしたら彼だけじゃないかもしれない。

でも、病院を訪れるというその気持ちを元にして、ウォルター・リード病院スキャンダルについてあれほど辛辣で怒りのこもった、でもちゃんと笑える番組を作れる人は、彼以外にいないと思うのです。そして、その気持ちを元に、ジョン・マケイン上院議員とこれだけの議論ができる人も他にはいない。

以下は去年の4月、大統領選出馬を表明してからのマケイン上院議員の出演回です。ジョンはたいていゲストに対しては、たとえ意見が違う相手でも礼儀正しくて、こんな風に熱くなって二人同時に喋るなんてことはめったにないのですが…それだけ重要な話だからねえ。

これ、ほんとは要約訳にするつもりだったのですけど、やっているうちになんか入れ込んできて(笑)、結局全部訳してしまいました。【】内は、相手が喋ってる時にもう一人が重ねて言っている言葉です。

The Daily Show with Jon Stewart 2007/4/24 Part1

<トランスクリプト全訳>
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2008/3/28  21:26

ジョン・スチュワートとUSO Merit Award  ジョン・スチュワート

現在、The Daily Showは一週間のお休み中。まあ幸い私は、過去10年分のアーカイブをまだせっせと漁っている最中なので、禁断症状が出るとかいうことはないんですけど。この間、ジョンは何してるのかなあ〜なんて、アメリカのニュースやブログを検索したり…こうなったらファンも病膏肓ですなあ。

で、ジョンは26日に「USO Merit Award」という賞を受けにワシントンへ行っていたことがわかりました。NYから自分で車を運転して行って、ワシントン市内で迷子になったりしてた、とかなんとか。
http://www.nofactzone.net/?p=3372
http://www.dvidshub.net/?script=news/news_show.php&id=17798

USOっていうのは、福利厚生面でアメリカ軍を支援する非営利団体で、兵士のためにパーティ開いたり、戦場にエンタテイナーを慰問に送り出したりする組織です。昔からある組織で、映画とかにもよく出てきますね。はて、明らかにバリバリ反戦派のジョンが、なんでそこから表彰を?本人はとぼけて「なんでぼくが選ばれたのかわからない。抽選で決めたんでしょう」とか言っていたようだけど…

ところが、どうやらジョンは4年も前から、「ひそかに」何度もウォルター・リード陸軍病院とベセスダ海軍病院でイラクの傷病兵を訪問していたらしい。(ウォルター・リード陸軍病院は、去年イラク傷病兵へのひどい扱いが問題になったところです。)http://www.afpbb.com/article/politics/2204418/1474384

http://www.huffingtonpost.com/2008/03/27/daily-shows-stewa_n_93719.html
彼は2004年、イラク戦争をより理解するため、病院の訪問を始めた。「自分が理論の世界にいるように感じたのです。戦争の現実や人間的な部分に触れたことがなかった。ぼくが最初に会った患者は、ぼくよりユーモアのセンスがありましたよ。」彼はそれ以来、定期的に訪れるようになった。
「患者たちより、ぼくの方が得るところが多かったと思います。前よりも怒りを感じるようになりましたが…戦争に賛成するにしても、反対するにしても、よく知らずにそうすることはできません。人的犠牲は戦争の一部だからです。」


あー、なんかもう(頭を抱える)…信じられないこの人。かっこよすぎる。どうしたらいいの(笑)

ウォルター・リード病院スキャンダルをレポートするジョン・オリバー
The Daily Show with Jon Stewart 2007/3/6
オリバー:大統領は『私ほど兵士を大切にする人間はいない』と言った。つまりここでは、ブッシュのいない世界で大切にされなくなることに慣れるように、兵士を鍛えているんだよ。
スチュワート:そこを運営しているのは、ハリケーン・カトリーナの時にニューオーリンズに氷を届けることもできなかった会社だろう?
オリバー:だから、今回は氷はたくさんあるよ。白鳥の形の彫刻まで…溶けないから大丈夫。暖房がないからね。

2008/3/27  22:14

そういうところが…(その2)  ジョン・スチュワート

今日こそ、ジョン・スチュワートとマケイン上院議員とのイラク戦争論争について書こうと思ったのですが、その前に…「んもう、これだから好き」と思ったDaily Showの回があったので、まずはそちらを。

やはり脚本家スト中のこと、共和党のミット・ロムニー候補が予備選から撤退したというニュースの時です。

民主党のデッドヒートに比べたら、もともと望み薄だった共和党候補の撤退の弁なんて、注目度は低いと思うけど…だからって、何言ってもいいってわけじゃないよね。

The A Daily Show with Jon Stewart 2008/2/7

ロムニー(ビデオ):私はアメリカを愛しています。愛しているからこそ、この戦時に、国と党のために身を引くことにしました。

スチュワート:ふむ、つまり、ロムニーはあまりにアメリカを愛しているから、国民に「ミット・ロムニー大統領」を押しつけるには忍びないってわけだ。それはご親切にありがとう。(中略)…ちょっと待った。今、何て言った?

ロムニー(ビデオ):(私が予備選にとどまることで)クリントン上院議員やオバマが勝つ可能性を増やしたくない。この戦時にテロリストに降伏することに手を貸すわけにはゆかないからです。

スチュワート:・・・えーと、すみません。いつもは脚本家がたくさんいて、みんなでビデオ見て検討するんですけどね。今はぼく一人だから…アドリブで何か考えないと。こういう場合、何て言ったらいいのかなぁ。…ああ、そうだ、思いついた。

F%#K YOU!

・・・ふむ、まだ衰えてないな。つまり何だって?民主党に投票する人は全員がテロリストへの降伏に手を貸すことになるって?


ああ、なんて爽やかな、適切な一言。これだから、もう、好き好き(笑)。

ロムニー(ビデオ):リベラルな判事たちの攻撃から家族の価値を防衛する憲法を制定しなければ(<州が同性婚を認めることを違憲とする改定のこと)、アメリカは21世紀のフランスになってしまう

スチュワート:…21世紀のフランスは、フランスなんじゃないの?


私はこのツッコミに大笑いしてしまったのですが…すごいのは、言い方やタイミングが上手いってことを除けば、ジョンはまったく、あったり前のことを指摘しているだけだってことです。ロムニーの「ボケ」がスゴすぎるんですよね〜。21世紀のフランスって、あなた。

負けた候補の敗戦の弁だからって、こういうアホなことを言う人を、「党のための名誉の撤退」みたいにカッコつけたまま退場するのを許しておいては、後々のためにならない、と。「聞き捨てならない」ってやつですね。

続いて、レポーターをまじえての「解説コーナー」で、とどめ。

The A Daily Show with Jon Stewart 2008/2/7

ジェイソン(レポーター):ロムニーには豊富な選挙資金があったが、結局、彼がクソッタレ(douchebag)だという事実を埋め合わせることはできなかったということだ。歴代大統領の中にクソッタレがいないわけじゃないが、ロムニーは十分なクソッタレ票をまとめることができなかった。何しろ、ニュージャージーで負けたんだから。ニュージャージーといえば、クソッタレのメッカだ。

スチュワート:ぼくはニュージャージー出身なんだけど…

ジェイソン:知ってるよ。


新しいことに興味を持つと、いろいろ新たに言葉をおぼえるもんですが、douchebagという言葉は、妙に気に入ってしまいました。使う機会はないと思うけど(笑)。



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