最近息子(小学1年生)が将棋を覚えだした。
飛車角抜きで相手をする。お父さんも大して強くないので、結構楽しい。抜いた飛車角は息子の持ち駒とするのだが、張り方をいまひとつ覚えず、持ち駒を集めるのが楽しいらしい。息子の飛車が首尾よく成ると、お父さんの桂馬を取り、香車、歩歩歩とさらい、手元でじゃらじゃらと楽しんでいる間にお父さんの桂馬と銀と歩の成り金に侵攻され角を失い徐々に追い詰められるというパターン。
持ち駒の使い方はよろしくないが、最近では守りが堅くなった。王が飛車側に寄って周りを金銀で固める。飛車側の端歩突きの香車とっかえっこで(俺も子供のころはこれが好きだった)その筋を失うと、しっかりともう一つの飛車(成り)が居座る。午後9時に寝させることにしているが、昨日は夕食が遅かったので30分でかたをつけるつもりで始めたが、詰まない。
さっさと詰まして寝かせたい。そろそろかたをつけるかと、お父さんの王手王手王手。しかし、あと少しで駒不足で詰まず一手空く。さて、お父さんの陣地左半分はがら空き、お父さんの王は一番下にいて左には守りの銀、その銀には息子の角と飛車が効いている。お父さんの王様の上には金を守りに並べてあって王様は右にしか動けない。のぞきに来たお母さんが気付く。
「●●(息子の名)、その飛車でお父さんの銀とっちゃいな」
あ、げ、詰みじゃん。負けた。見落として攻めに夢中になっていたよおとうさん。しかし、
息子、「いやだ」
え!?
「詰むんだよこれで。飛車で銀とるでしょ。おとうさんはその飛車、角が効いているから取れない。でも右に逃げてもそのまま飛車が効いているから逃げられない。ね、分かるでしょ。●●の勝ちだよ。よかったじゃん」
「いやだ」
しまいにはウルウルしだした。なんでだ?
ああ、しかし、なんだかその気持ち分かるなあ。
途中まではとても楽しいのに終わりは意外とあっさりな将棋。もっと楽しんでいたかったのにお母さんが余計なこと言って−−ってことなんだろうなあ。お父さんの意地悪な王手をしのいで、さあこれからどうしてやろう、大好きなかわいい香車をどこにはってやろうかなどなど考えていたら、あっさりだったしなあ。
まあまあ、またやればいいんだから。次はもっと楽しもうぜ。べつに強くなんなくていいから、大人になる前にもう少しお父さんの相手をしておくれ息子よ。