白夜行で直木賞取れなくてこの作品で取れるんだから、そら東野圭吾もぐれるわな。しろうと目に見ても、どっちがすぐれた小説かわかるのに受賞できないなんて、賞の選考って本当に政治なのね。
おかしいとね、とこの本を貸してくれた友人に言ったところ「でもね、普通の人は白夜行の持つ悲しさが理解できないんですよ。人間の持つ暗い面を許せないの。だから容疑者Xが受賞するの」だって。えーそんなー。そこまで読解力が落ちているのですか日本は。
面白くはあるけれど、著者会心の一作とまではいかないでしょう。大昔、林真理子の直木賞受賞作「最終便に間に合えば」を読んだときにも「これで受賞?」とは思ったんですが、その彼女が現在審査員だったりするのも興味深いです。
歴代の受賞作を眺めながら数えてみたら、8作拝読していました。思ったよりも多かった。そんでやっぱり、他の作品のほうが面白い人が多かったです。世の中には直木賞芥川賞受賞作しか読まない人もけっこういるんじゃないかな。他の佳品に手を伸ばさずに終わってしまうのは、なんとももったいないことです。