あと、三年で地球が滅亡するとしたら、一体何をしますか?
今回読んだのはそんな重いテーマのお話でした。
(※今回はちょっとセリフを抜粋している箇所がありますので、これから読もうという方はご注意願います。)
・終末のフール/伊坂幸太郎・著(集英社)
ストーリー
あと3年で世界が滅ぶとしたら、あなたは、誰と過ごすか。「何を」許すか。絶望とかすかな希望、過去とかなわぬ未来。世界が終わりを告げる前の、家族と人生のかたちを描いた8つの人間群像。
普段、こういうテーマの本はあまり好んで読みません。趣味でストレス解消を目的に読書しているのに、なんだか余計ストレスがたまってしまいそうな感じがしてしまうので…
今回それでも読んでみたのは、もちろん、伊坂氏の作品だったからです。そして、読んで自分なりに「自分ならどうするだろうか」と考えたり、TE氏と話し合ってみたり、感動したり時にゾッとしたり…と、色々な機会を与えてもらえて、この本と出会えて良かったなあと思います。
こんな重いテーマなのに、どうしてこの人は飄々と、突き抜けたような安心感を与えてくれるのだろうか。フッと肩の力が抜けるような登場人物たちに魅せられて、夢中になって読みました。
伊坂氏の短編は初めてでしたが(短編といってもコレはオムニバス形式)この人は短編でもこんなに人の心を揺さぶることが出来るのか!と、その才能に舌を巻きました。私、短編は苦手でして…(^-^;あまり読まないのですが、この人のならなんでも読むぞ!と改めて決心したりして(^^ゞ
と、相変わらずのベタ褒め内容になってしまいましたが、作家と読者にはそれぞれ相性があるのでそのへんはご了承下さい。最後に
ハッとさせられた一言を一つ。
明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?
あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?
第五話「鋼鉄のウール」という話に出てくる、プロ・キックボクサーの言葉です。
今日まで無事に生きてこれたのは、ちょっとした偶然の積み重ねによるちょっとした奇跡かもしれない−とは常々思っていたことですが、「あなたの生き方はどれくらい生きるつもりの生き方か?」ということは、一度も考えたことがありませんでした。
これはちょっと胸にグッときました。