毎年夏になると「○○文庫・夏の百冊」という催しをする出版社があります。集英社さんもその一つで、毎年100冊を選別した小冊子が「ご自由に」と本屋などに置いてあるのですが、私はあまりじっくり読んだことありませんでした。しかし今年はなんとなくどんなもんがラインナップされているのかじっくり見てみたい気分だったので、冊子を一冊貰ってきて、会社の暇な時間なのでペラペラとめくってみました。
そのうちの一冊、故・遠藤周作氏の本が目に留まり、読んでみることに。
・ほんとうの私を求めて/遠藤周作・著(集英社文庫)
概略
自分とはなんなのか? 自分のほんとうの素顔とは? 人間にはいくつもの「自分」がひそんでいる。心の深淵を探るエッセー集。
本当の自分ってなんだろう?それがこの本を読めばわかるのかしら?自分でも気付かない自分に気付いたりして??と興味津々に読み始めたのですが、結果、読んでもよくわかりませんでした。きっと、そんな簡単に分かるものではないのでしょう(-_-;遠藤氏のおっしゃっていることに感心したり、へぇ〜と思ったりはするものの、自分自身のことと照らし合わせてみると、今一ピンとこない。ほんとうの自分を分かるも何も、「ほんとう」を除いた部分の「わたし」も分かっていないような私。「???」となってしまいました。
それはともかく、狐狸庵先生こと遠藤周作氏の文章を読むのは初めてでした。なんというか、「純文学」に対する熱い思いを持ち、作家という職業に対するプライドを持ち、ウィットに富んだ知的な文章を書かれる方なのだなあと感じました。
読み進んでいくと、ご自分の奥様やご子息に関する描写もありまして、奥様のことは日本によくある身内故のへりくだった言い方「愚妻」という言葉を使っておられる。これは使ったことありませんが、聞いたことあります。字面として目にすることもままあります。うむ。そして、ご子息に対する言い方として表記されていたのが
「豚児」でした。
豚児。
なんだか久し振りに見たなあ〜自分の子供を「豚児」と表記するのって。凄いなあ、豚の子ってことだよね。ぐっとへりくだって「豚の子供」なんて、ちょっとすごいセンス。
豚といえば、この前TE氏とペットショップに行きましたら「ミニ豚」といって、既に
全然ミニではない大きさの黒い豚が檻の中に入れられておりました。私は一瞬「イノシシがこんなところに!?」と思いました。
TE氏に対して何故か一生懸命尻尾を振る黒豚。TE氏が近付くとピコピコ尻尾が揺れます。(私に対しては特に反応なし( ̄ロ ̄lll))なんだか健気な感じです。
「かーわーいーいー
」と、目尻を下げるTE氏。
だからと言って連れて帰るわけにもいかないので、後ろ髪引かれまくっているTE氏を引っ張り、ペットショップを後にしました。今でも「あの豚可愛かったねー」と言うと
「ホントに可愛かった!
」と切な〜い顔を致します。
と、
「豚児」という言葉一つにそんなことを延々と思い浮かべ、その豚は今どうしているかなぁ?などとますます考え込んでしまいました。
「ほんとうの私」ってなんだろう?考え始めると迷路のようです。(だから私はあまり考えません(^^;ゞ)