去年参加したミステリーカレッジで「江戸川乱歩の“黒蜥蜴”と大沢在昌の“新宿鮫”をゲーム化するにはどうすると面白いか」というトークセッションに参加したのですが、その時のメンバーが宮部みゆきさん、途中から参加の大沢在昌会長の他、ゲームクリエーターで有名な(誰がどれだか忘れましたが“ぷよぷよ”とか“弟切草”とか“巨人ドシン”←?違うか??を作った人達)
麻野一哉さん飯田和敏さん米光一成さんのお三方がいらっしゃいました。
んで、この三人組で様々な文学作品を挙げ、それをゲーム化出来ないか?という企画が何度かあり、2冊ばかり(もしかしてもっと出ているかも)書籍化しております。
あの時のトークセッションがあまりにも面白かったので読んでみることにしました☆
日本文学ふいんき語り/双葉社
あくまでも“ふいんき”であり
“ふんいき”ではないんだなぁ
前半の
【文豪の部】では
・こころ(夏目漱石)・羅生門(芥川龍之介)・銀河鉄道の夜(宮沢賢治)・痴人の愛(谷崎潤一郎)・人間椅子(江戸川乱歩)・山椒魚(井伏鱒二)・人間失格(太宰治)・金閣寺(三島由紀夫)を雑談風に「なんてこと言うんだこの人たち!」と思わず突っ込みたくなるような忌憚ない意見を言いつのり(でも、とても鋭い)後半の
【ベストセラーの部】では
・世界の中心で愛を叫ぶ・電車男・アフターダーク・半島を出よについて語り尽くしておりました。
友達同士の雑談ってこんな風かも〜というくらい言いたい放題(^^ゞでも、自分の意見をハッキリ言ってそれがとても共感できる。格好付けていない姿勢にすごく好感もてました。ただ、その作品すごく好きな人達が読んだらどう思うやら〜(^-^;「世界の中心で〜」なんて「純愛路線のゲームにしたいね!」と言い合っているのに、どんどん怪しいギャルゲー方向に話が進み、時々麻野さんがハッと「純愛から離れちゃってるよ!!」と叫ぶのですが、その後やっぱり青春我慢ゲームみたいな流れになっちゃってる。
ともあれ、特に「文豪の部」は、ちょっと敷居が高いよなあ〜と思っていたような作品を、かなり砕いて討論してくれているので、いいとっかかりになるかも??(^^ゞ「人間失格」ってそんなに爆笑するような話なんですか?「金閣寺」って噂には聞いていたけど、そんなにすごいんですか?20ページ読んで日が暮れるような話なんですかー!?(すごい濃いィらしい)
言うことが三者三様だったりして、興味深いです。解釈も「あ、そうなんだー」と思ったり、そうなの??と思ったり。
今回、一番印象に残ったのが、「アフターダーク」の村上春樹をどんなゲームにする〜?という中の一つの案で「村上春樹ワールド的
翻訳機」にしたら?ということになり、試しに「羅生門」をやってみたらこうなった!というところ。(by麻野さん)
とりあえず、最初に下人(下男だっけ?)が出会う老婆を、春樹的ブスッとした女の子に変換する。下人、女の子を見付け
「こんな夜更けに死体の髪の毛を抜いている子に出会うとは思わなかったな」
と、話しかけ、その後、蕩々と女の子の言う愚痴に付き合い、最後にブスッとし通しだった女の子はクスッと笑う。
「キミの話しを聞いてわかったことがひとつある。それはおいはぎをしないで生きていくのは決して簡単じゃないってことだ。」
と言うと下人は突然女の子の服を追剥ぎして逃げていく…
どうです、村上春樹的羅生門。こんな感じなんですか、村上春樹の文体って。(スミマセン、まだ一度も村上春樹&龍読んだことないのです、私(^-^;)
その他には、セカチューのとこで(世界の中心で〜についてもわたしゃ読んだことも観たこともなかった)飯田和敏さんが「作者の片岡恭一って宇和島出身なんだよね。だからこの小説の舞台も宇和島をイメージしているらしい。宇和島といえば、
谷岡ヤスジだよね!」とその後も谷岡ヤスジを乱発し、それはこれをゲーム化するに当たって絶対外せない事柄らしく…
って、どんなゲームなんだよ…
ともあれ、あまり堅く真面目に「文学とは!」とか「三島は」「太宰は」と論じる方には向いていないと思いますが(そーゆう人はコレ読んだら多分怒る…)柔らかい頭の読書家には向いているかも!(多分)
今度、中原昌也の「あらゆるところに花束が…」をゲーム化するならどーする!?と論じ合った項があるという一冊を(そっちの方が先に出版されたのですが読むのが逆になってしまった(^^ゞ)読んでみるつもりです。去年、京王デパートで開催された古書展にて偶然見付けてしまった!ということで買ってしまった!だって、あの「あらゆるところに〜」をゲーム化って…ストーリーすら未だにワカラナイですよ。状況も、場所も、何が言いたいかも全くワカラナイままなんです。一体なんなんですかアレは!?という、頭の足りない私の疑問が少しでも解消されるといいなあと今からとても楽しみなのです


ベストセラー本ゲーム化会議
麻野 一哉著
飯田 和敏著
米光 一成著
税込価格 : \1,365 (本体 : \1,300)
出版 : 原書房
サイズ : 19cm / 238p
発行年月 : 2002.10