前回までのあらすじ。
この豪雨では野球はねえだろう。まあ万が一あった場合、現場にいねえとなるとばつがわるいから、とりあえず電車に乗るか‥‥。
もうな、完全に寝不足。
高尾で中央線に乗り換える。オレ様のプランとしては水道橋で乗り換えか、新宿で乗り換えをする、ということである。オレの検索が間違ったのか、集合時間までやや余裕があったんでな。
だいたい9時くらいに高尾についたのかな。もうほとんど寝てたんで覚えてねえ。で、高尾駅に到着したら目の前に通勤特快東京行きがあるではないか。おお、これはすばらしい。ただ接続が神の配合すぎて、出遅れた上にぐでんぐでんなオレ様、網棚に荷物はのせられたが、座れず。
で、八王子あたりで座れた。オレンジの中央線の長いイスの一番左端だ。ここはオレみたいに顔がでかい人には神の座席だ。左腕を手すりにかけてあたまを載せると簡易まくらの完成だ。いや、いくらなんでもそんなに顔はでかくないわ、うん。
そして座った途端に気絶した。もう完全熟睡。
目が覚めたのが信濃町あたり。もうここで新宿乗換えプランが崩壊した。あーやっちまったなあと思ったらだ、右腕がぷにぷにするんだよ。
ハタチくらいの女の子がオレの右腕を抱き枕にして寝てるんだよ。オレの肩にあたま、オレの右腕をむすめさんが両腕でむんずとまきついて熟睡してやがるんだ。完全にオレの右腕に抱きついている。抱きつくというよりもぶら下がってると言うべきか。
うおっ!とオレがびっくりしすぎてビクンとしたら女の子も起きた。
そして完全に寝ぼけてたんだろう。にゅ〜て言いながらオレの右腕を思い切りツメでガリッとやってくれてな。完全に皮膚がもってかれた。もう痛いなんてもんじゃねえ。大体顔面を殴られたら、「そんな程度か。じゃあこっちの番な」と殴り返すことでおなじみのリーゼント君だが、顔面を殴られるよりも痛い。
そんでオレが激痛で、んぁああ!と声を漏らしたら、正気に戻った女の子が
「あっ!ごめんなさい!降りなきゃ!でもごめんなさい!降りなきゃ!本当にすみません!降りなきゃ!!」
あかん。完全に混乱している。そんで周囲の目がもう「えええええ!お前らカップルじゃねえのかよ!」の目だったな。
さすがにな、電車であそこまで密着してるカップルを目撃したら、まあオレだったら確実に舌打ちしてガン飛ばすよ。お前ら公共の交通機関で自重しろとな。で、その女の子か混乱しながら降りたのが四ツ谷なのね。おい!オレも降りる!かばんはどこだこの野郎!!プシュー。
水道橋乗換えプラン。オレの完全熟睡とオレの右腕にまきついてたおんなのこのせいで崩壊。
いっとくけど、こんなのは全然序の口だからな。
以下のセンテンスで完全にオレの心がポッキリとヘシ折れたぜ。
四ツ谷で降りられないという想定外の事態に遭遇したオレ様。とりあえず東京に住んでた知恵で、次の御茶ノ水で丸の内乗換えか、御茶ノ水から逆に戻って水道橋に行くか、ちょっと考える。東京メトロと営団地下鉄の乗り継ぎよりも水道橋がよろしかろうと、御茶ノ水で降りる準備をする。
ここで異様な光景をまのあたりにするんだ。
四ツ谷で車内はガラガラになったんだ。
でもオレが乗ってる列車最後尾にだけ、15人から20人の人が固まってるんだよ。もう座席あきまくりなんだよ。意味がわからんだろ。車掌室の窓のところに人が集中してるんだわ。これは凄い鉄道マニアの群れかと。で、お堀が見えてきて、よっこい庄一とばかりに網棚のかばんをとりに最後尾集団に行こうとするとな、そうさな、50代くらいの壮年のおじさん3人が、オレに思いっきりガンをとばしてくるんだよ。
もう何だと。オレの擬似恋人プレイを見せられてムカついてんのかと。残念なことに八王子あたりで座ってから四ツ谷直前で目が覚めるまで完全熟睡してたから、オレも残念なことになってんだよ、みやがれ、この爪の跡。もう傷害事件だぞこんなもん。
もうそんくらいしかおっさん達にガン飛ばされる理由が思いつかない。受け流してカバンを網棚から降ろそうとしたときにだ。
もの凄く衝撃的な事態に遭遇した。
もうね、衝撃的すぎて、文章で表現すべき言葉が見つからない。
11人もの「私は女性」申告で拍手ボタンを押してくれた皆さん、本当にごめん。
あえて、ど直球に言う。
いやー、無理だ。これは無理だ!
じゃあいいや、裁判の起訴状ぽく書くわ。
被害者リーゼント氏がカバンを網棚から降ろそうとしたとき、リーゼント氏に熱い視線を送っていた被疑者3名は着用していた服から性器を露出させて、お互いに触り合い性的興奮と欲求を満たす淫らな行為にふけっており、被害者リーゼント氏を失神に追い込んだ事件である。
これでかんべんしてくれないか。逆にフランクに言おうかね。そのほうがいいかもな。
ほものおっさん3人が、オティンティンを出してさわりっこしてたのを、かばんを降ろすときにモロに見てしまった。
あんまり変わらないな。まあ最低中の最低な変態的行為を文章にするのは、無傷では済まないわな。
バリバリの武闘派でおなじみのリーゼント君であるから、「なにやってんだこの野郎!」とボッコボコにどつき回すという展開を予想するかもしれないね。こらぁ!の気合と共にエルボーで前歯を全部インプラントにするくらいは当然だと思うかもしれない。
無理だわ。
もう見た瞬間にもう理解の範疇を一気に突き抜けて、2秒くらい「!?!?!?」てなって、直後に鳥肌が全身にぶわーっと出てな。その瞬間ドアが開いたんだ。
もう頭が真っ白。完全に半泣き。涙目で階段を駆け上がり、そのまま東京医科歯科大のビルに向かってダッシュして丸の内線に全速力で走った。もう恐怖でしかない。ガクガク震えて涙目になってた。
もう何年も、いや十年以上中央線に乗ってるけど、ほものおじさんのオティンティンあそびに遭遇したことはないわ。
高尾駅で中央本線から中央線にのりかえをしたことがあるお嬢さん方はおわかり頂けると思うが、説明しよう。のぼりの中央線、先頭車両は女性専用車両なのね。で、オレは実家の最寄駅で電車の最後尾に乗るわけ。で、高尾駅につくと、高尾発東京行きの電車の最後尾が一番近いわけ。で、当時は駅の灰皿がホームの東京寄りのはしっこにあったから、タバコが吸いたいときは先頭の方に乗り、今のように灰皿が全廃されてからはもっぱら最後尾なわけ。これを大学時代、通学するときは続けてた。最後尾車両にいつも乗ってたわけだ。逆に下りの時は、高尾駅で乗り換えが容易なように先頭車両に乗って帰る。まあでも下りの接続は運だね。のぼりは田舎から本数が多い都会に向かうからいいんだけど、下りは多い本数の客をまとめて少ない本数の列車に載せるからな。
でも、学校に行くにしろ、野球に行くにしろ、中野よりも東に中央線に乗ることは滅多にない。営団地下鉄東西線に乗るからな。行っても新宿より東には人生で数回くらいしかないと思う。
あれか、新宿から東京の間は、ほもの人のサンクチュアリーか何かなのか?土曜日の午前10時前後でこんな惨事が起こってるだぞ、平日のラッシュ時を想像したら、ますます死角だらけになるだろう。もうオレは電車におそろしくて当分は乗れないな。
埼京線で監視カメラが設置されたってのをニュースで見たけど、中央線もぜひやっていただきたい。
オレはほもの人を否定はしない。歌舞伎町風雲児時代、上司に連れられて行ったゲイバーでモテたこともある。同じ中野区の先輩の家に遊びに行った帰り道に、いきなりほものひとにキスを奇襲された時は泣きながら半殺しにはした、しかし否定はしない。
否定はしないが、電車では絶対にダメだ。同性愛だろうと、男女であろうと、電車ではだめである。
たぶん電車に乗るたびに、ちょっとした切欠で思い出してゾゾゾーとするんだろうなあ。へこむわー。PTSDてやつだろこれは。
そんで逆に残念なのが、おんなのこがオレの右腕でうみゅうみゅ言ってる時に、終身名誉童貞のオレ様が完全熟睡という事態な。いやー、持ってるわオレ。
たぶん「やきゅうの日は妹の超たかいリンスを使っていいにおいをさせて好球を招く」というげんかつぎによって、現役女子大生のにほいをさせていたからおんなのこが熟睡したのかもしれんな。帰りは誰も寄ってこないからな!
一回使ってものすごく怒られたけど、野球のたびにガンガンつかわしてもらってるわ。すげえ高い。リンス一本で何GBのHDDが増設できるんだという値段。名前かいとかねーもんはオレのもんだ。怒られてもひっぱたかれても、野球で好結果が出続ける限り、ちょっとづつ高いお値段のリンスはパクる。

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