今月号の朝日メディカルに
「医者の健康法」というエッセイ集がある。
各学会のトップが語る健康法である。
日本糖尿病学会の会長であるK先生は
「脱メタボ大作戦」という表題で書かれた。
1年半前に腹囲92センチであったが、そこから努力してきた経過が書かれている。
糖尿病学会の会長講演をひかえていたので減量を試みた。
「アルコールが好きなのでどうしても夕食が多くなりすぎるため朝と昼を思い切って減らした。昼のメニューは野菜サラダと春雨サラダだけにして空腹感お強いときには少々のサンドイッチを食べることにした。駅の階段はできるだけエスカレーターを使わないことにした。階段20段はダンベル100回のエネルギー消費があるという。月に1−2回不忍池を3週くらいジョギングをした。毎日体重計に乗るのが努力目標にしたが、しばらく乗らないと増えていた。学会に向けて後1センチで腹囲85センチになるところまで行ったが急に減らしすぎたのか5月の連休中にダウンしてしまった。そこからは食事制限をかなり緩めて腹囲87センチで糖尿病学会の会長講演を行なった。
反省を行い、現時点でのアドバイスとして
1)
食事だけで減量するのは筋肉も落ちて脂肪がたまりやすい体質になる。できるだけ 足を使う生活を心がけること。
2)宴会等カロリーが過剰になりそうであれば、その日の他の食事を減らしてできるだ けつじつまを合わせておくこと、アルコールにもカロリーが多いことを認識するこ と。
3)いやでも毎日体重計に乗ること。
と考えている。
そして家族や秘書にも宣言して進めることも、周囲の励ましや理解を得るコツであろう。正直に告白すれば、今回この健康法についての執筆をお引き受けしたのも世の中に宣言することで自分自身を励ますためだった。2009年の糖尿病学会の時には腹囲85センチをクリアーしたといえるためにも。」
結局は
カロリーだけの調整では減量はつらいし、できなかったことをお示しいただいたことになります。「糖尿病・肥満・メタボリックシンドロームなどのいわゆる生活習慣病の専門家として、毎日のように患者さんに食事や運動などの健康法について説明しており、また講演をすることも多いので、内心忸怩たるものがある」とも述べられています。
正直な先生だと思いますが、日本の糖尿病学会のリーダーとしては、日ごろ今の糖尿病の食事指導をしていて自分でもできないことを指導してうまくいくという見通しがあるのでしょうか?
糖質を制限したらすべて解決するということを教えてあげたいと思いました。

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