軍事史関連では、自虐主義だ、はたまた歴史修正主義だと際どい分野があります。日本では主に日本軍の戦争犯罪関連で、後はドイツの強制収容所関連が話題になるくらいだと思いますが、今回はイタリアのケースについて。
アンジェロ・デル・ボカ(編)「ムッソリーニの毒ガス
―植民地戦争におけるイタリアの化学戦 」(大月書店、2000年)


総合評価:★★★★☆
第二次世界大戦前、エチオピアに侵攻したイタリアは、国際法で使用が禁じられていた毒ガスの大量使用により勝利を得たと言われる。
しかし、一方で、その使用の事実について疑問を呈する見解や、独裁者ムッソリーニの関与は無かったとする見解も示されてきた。
はたして、真実はいずれにあるのか。
4人のイタリア人研究者が、多数の一次資料を駆使して、イタリア軍によるエチオピア戦争での化学兵器使用の詳細を立証しようとする論文集。