この曲、なぜか人生の中で出会うことがなくこの歳に至ったのですが、ここへ来てこの一年くらいのあいだに、公序良俗に反するためネット上から削除された峠谷さんの小説『黒革の手帳』(だったっけ?)では、太田うさぎさんが正体である李香蘭がこの曲を歌い私が正体である服部良一が伴奏するシュールな場面があったし、映画『タナカヒロシのすべて』の中では日吉ミミがこの曲を歌う印象的なシーンがあったし、12/21には栞さんがこの曲を情感を込めて熱唱していたし、というわけで、鼻唄も歌えない訳には行かなくなり、平原綾香ヴァージョンを聴きました。
平原綾香はホスルトの『惑星』の中の一曲「木星」に日本語の歌詞をつけて歌って昨年くらいにヒットした人ですが、こちらもちゃんと聴いたのは初めて。低音が魅力で、息を吸う音が妙に生々しい歌手です。
で、平原綾香ヴァージョンの「蘇州夜曲」ですが、リハーモナイゼーションされたピアノが印象的でした。あれこれいじらずに名曲と勝負してほしい気持ちもありますが、これはこれでありかな、という気持ちもあります。私が聴いたのは『ODYSSEY』というアルバムで、集中の白眉であります。
というわけで、私のバンドでもレパートリーに取り入れ、さらにあれこれいじって二、三年熟成させてみたいと思っています。