アメリカの研究者らが、異星文明を見つける一つの手段として、公害に目をつけた。
文明が発達すれば、当然、汚染物質も撒き散らすから、それを系外惑星上で発見できれば、そこに異星文明を見つけることもできるのではないか、という。
今後打ち上げられる予定のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使う。
条件があって、オゾン層を破壊する化学物質が、地球の濃度の10倍以上あり、母星が白色矮星となっている星系の惑星でなければならない。つまりその条件下であれば、系外惑星でも観測ができるということ。
白色矮星の周りを回る惑星に文明が生まれているか、あるいは残っているか、微妙な感じだが、アプローチとして、単に都市の発する光を探したり、人工的な通信を傍受するような、文明的なものを直接探すだけではないところは色々示唆していると思う。
ちょっと趣は違うが、SF的には有名すぎるほどのネタとして、ダイソン・スフィアというのがある。
宇宙物理学者、フリーマン・ダイソンが思いついた、高度に発達した宇宙文明を探す方法の一つで、
高度に発達した文明ならば、その膨大な需要があるエネルギーを手にするため、恒星を人工の球殻(スフィア)で覆って、恒星から出るエネルギーを余すところなく手にしようとするのではないか、というもの。
ただし星を完全に覆ってしまうと、熱は溜まり続けてエントロピーは増大し破綻するので、赤外線という形で球殻の外へ放射しある程度逃がす。
つまり、星の姿は見えないのに、赤外線を発している領域があれば、そこにダイソン・スフィアがあり、それを作った文明があるはず、というわけ。
このアイデアに注目している専門家も結構いるらしい。
異星文明が存在したら、あるいは異星から地球を観測するとしたら、何に注目したらよいか。
これは案外、専門家じゃなくても、上手い発想が浮かぶかもしれない。

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