毎年年末に行われる、その年の世評を示す漢字一字を日本漢字能力検定協会が発表し、清水寺の貫主がでっかい紙に堂々と揮毫する恒例行事。
その今年の漢字。
税
であった。
たぶん、今までの「今年の漢字史」の中で、もっとも違和感を持たれたのではないだろうか。
消費税の増税が最もインパクトある出来事だったということなのかもしれないし、増税を不満に思った人も多いだろうけど、
それ以上に、今年の漢字、というのは、
いろんな出来事を総合的に一字で表す、という一種の知的お遊びの感覚があった。
しかるに、税、では、そのまんま。
文字的にもいろんな意味合いのある、あるいは応用的な文字ではない。おおむね、「国家が国民から集める金品」の意味しかない(詳細に調べれば他の意味もあるだろうけど)。
しかもなんだか発表のコメントが、増税で国民は怒っている、みたいな、政治的偏重なもの。
しかも選挙前のこの時期に。
なんというか、一部の人の思惑でやっちゃった感も疑ってみたくなる、あまりに直截すぎて、なんか「粋」さが全くない。
それ、なんかちがう、と思った人多いと思う。
ただ、万人受けする漢字というのを選定するのは難しいだろう。
今年の大きなインパクトトレンドを考えると、
妖怪ウォッチ、エボラ出血熱、日本エレキテル連合、捏造騒ぎ、青色発光ダイオードのノーベル賞受賞、あたりかと思うが、確かに共通する漢字は難しい。栄誉あるノーベル賞を除けば、
「怪」
だろうか?
細貝さんと朱美ちゃん3号には失礼かな・・・。

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