【グレーゾーン政治】
グレーゾーン金利を3年で撤廃。また、これまで認める方向にあった2年間の高い金利を認める特例措置を撤回。また、借り手にかけられる生命保険契約のうち自殺によって支払われる保険は禁止となる。
一時は、特例措置を認める方向で動いていた自民党だったが、野党の反発だけでなく、与党内からも疑問の声が上がり、撤回せざるを得なくなった。ネットの掲示板などを見ても、特例措置に対する批判がかなり高い。選挙もあるため、このままでは新内閣への評判が落ちることを恐れたのだろう。そもそも、借り手の自殺で得られた金を献金されて金融業者を守ろうとするような議員、まんま悪徳政治家である。金融業者を守って国民を犠牲にするなら、自分のことしか頭にないということになるが、選挙で負けるのはマズイから、国民に迎合するというのも、所詮、自分のことしか頭にない、と言うことだ。
【無料パス】
その国会議員は、交通に関して、無料乗車券を得られる特権がある。議員は無料で「紙」のパスカードをもらえ、「紙」だから、いつ、どこで、どれくらい使ったかがわからないようになっている。JRの場合、衆参両院が購入費を支払う。一方、私鉄や公営交通の場合は、「民鉄乗車証」というのがある。日本民営鉄道協会(民鉄協)に属する104社が、この無料パスを発行していた。ところが、このパスで乗車できた鉄道会社のうち24社が「経営が苦しいのに特別扱いはできない」として便宜供与を取りやめた。中小企業や、観光鉄道など本来政治と関係の薄い会社が含まれている。
さらに民鉄協は無料パスの制度の改革を衆参両院に求めることにしている。要するに無料パスをやめ、プリペイドカードなどを購入するよう求めると言うこと。
前に、トリビアの泉で、無料パスのことを国会議員が嬉しそうに紹介して、正直不愉快だったが、国民の9割9分は、この制度を支持していないだろう。それを国会議員がどれほど理解しているかどうか。今回は、企業側から注文が付いた。政治家だからエライ、政治家だからなんでもOKというものではない。言うべき事は言った方がよい。某民主党議員の女性アナとの不倫旅行でこの無料パスが使われたという憶測も流れ、少しは問題が政治の方へ波及しているが、本人も民主党も反省の色無しだ。そう言う連中だという前提で、国民も考えた方がいい。与党も野党も関係なく、国会議員は国会議員である。偉そうなことを言っても、自分たちの特権は失いたくない程度なのだと言うことを忘れるべきではない。
【単位制】
富山の高校で、学習指導要綱に定められた授業数をこなしていないことが判明し、3年生が全員卒業できない可能性が出てきた問題。全国の10県90あまりの高校で同じ問題が起こっていることが判明した。
多くは、社会の授業に関係している。理科系の科目も一部の高校で省かれていたそうだが、ほとんどは、世界史を必須とし日本史か地理を選択して2教科を教えるべきところを、1科目しか教えていなかったというもの。教えなかった最大の理由は、受験勉強の邪魔だと判断したからだろう。つまり、受験勉強に必要な他の強化を集中して教え、社会は1科目だけにして、1科目分はおしえていないのに、「教えた」ことにしていたと言うこと。受けてない教科の単位が付いているなどで生徒や保護者から疑問が出ているところもあったという。
歴史や地理は、軽く扱われている。ちょっと哀しいものがある。
しかし、こんなことして受験勉強を補おうとした結果、センター試験まであと100日もない中での補習授業という事態に発展し、結局、受験の邪魔をしてしまったわけである。生徒は迷惑この上ないだろう。いじめの問題とか、教師の不祥事が各地で発覚するが、それとは別の形で、教師の信頼を失う問題が表面化したと言うことだ。
一方で、真面目な教師が責任を押しつけられて辞めたり、自殺する事例も出ている。
一度、日本の小中高の教師全員を再審査した方がよくはないか? 要領のよい教師よりも、真面目な教師を大事にすべし。もちろん保護者も、責任を教師に押しつけるばかりでなく、教育に協力しないといけない。
また、大学の方針が自由化しつつある中で、文科省の方針ばかりに縛られる教育体制にも問題があるし、従来型の大学受験ばかりが頭にある高校というのもどうかと思う。もう少し、基礎教育と、その上に立つ幅の広い教育を行える社会的環境が必要なのかも知れない。
教育改革は理念や理屈、法制度論ばかりでなく、現場の状況に必要なものを考えるのも大事である。

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