中国側からの要請を受けて、自衛隊機の災害派遣を決定するようだ。
自衛隊はかなりの数の大型テントを保有しているので、それを愛知県小牧基地の輸送機3機で成都まで運ぶようである。ただ、テントは各部隊に配備されているものだし、全部を供出することは出来ないから、その辺りは調整するのだろう。
民間機も使われるようである。
なにしろ、500万人の被災者がいるのだから、いかに中国でも、全部を用意出来ないようである。日本以外にもアメリカなどに要請し、米軍の軍用機もすでに中国へ輸送を開始している。
中国政府の報道官は、各国軍の派遣を基本的に歓迎し、自衛隊についても受け入れを表明。具体的な協議を行うとしているが、「日本側に自衛隊機での輸送を要請した」とは一言も言わなかったようだ。
中国市民の中には、民間支援は歓迎するが、自衛隊は必要ない、と言う意見も結構出ているようである。そう言うところを警戒しているのだろう。
せっかく、日中友好ムードになりかけたところで、台無しになりそうな予感もなきにしもあらずだが、中国政府による情報操作は行われるだろう。
日本政府の意図はどうなのか。
ここで、過去のしがらみをなくして、中国側に日本軍アレルギーを減らせるチャンスだ、とか、東アジアにおける海外派遣の前例を作ろうと思ってるようだと危ない。たとえ災害派遣であっても。軍事的な意味での危ないもさることながら、事を急ごうとして、大失敗をやらかしてしまうような気がする。
日本はどうも外交だの交渉だのが下手。本音と建て前も使い分けたりする。甘く考えたりする癖もある。宣伝も下手だ。控えめに、と言うのだろうが、主張すべきところはした方が良い。ただし、相手の心情をうまく利用するように。一方的に押し通せばいいと言うものでもないのだ。
無理はせず、確実にうまく行くところから固めていく方がいいだろう。最近の中国人は、妙にあっちに傾いたり、こっちに傾いたりと極端だが、それ故に友好ムードにもなれば、一気に悪化することもある。ここは被災者のために動いて、うまく感情を和らげ、土壌を作るのが先。
民間機でやる方がよいと思う。

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