日本の国名は、日本(にほん、にっぽん)だが、中国語読み(リーベン、ジーベン)から変化したと思われる読み方の方が多く、ジャパン、ヤポンなどの読み方が欧米では使われる。また漢字から派生した読み方だろうが、朝鮮語ではイルボンとなる。
読みは違えど、大まかには似たような発音であることが分かる。漢字が元になっているからだ。
各国の国名の読み方も、そう言う要素がある。
ミャンマーは、昔はビルマと呼ばれていた。今の軍事政権がミャンマーと呼んで欲しいと要請したため、日本もミャンマーに変えたが、軍事政権の言うことを認めるな、と、一部のマスコミはビルマを通している。だが、実はビルマもミャンマーも語源はほぼ同じ。インドの地名などもそうなのだが、植民地時代に西欧人が地元の言葉を聞いて、付けた名前が変化したものが多い。それを元に戻す運動もある。
日本との関わりで言うと、台湾の高雄は、現在、カオシュンと呼ばれているが、これは漢字の高雄を中国語風に呼んでいるためで、もともと本来の地名は、原住民の住んでいたターカウ(打狗)だったと言われる。すなわち、地元のターカウを、台湾併合後に日本語読み的に漢字を当てはめ、高雄(タカオ)としたのが、中国(国民党)返還後に今度は漢字の読みでカオシュンになってしまったらしい。
今月10日、日本とグルジアの外相会議があった際、グルジアの外相が、「日本でのグルジア、という発音表記はロシア語に基づいているので、英語表記のジョージアにして欲しい」と依頼したという。敵国ロシアの読みで書いて欲しくないのだろう。
ジョージアもグルジアも、キリスト教の聖人である聖ゲオルギウスから来ているので、意味は同じだ。
こういうところは敏感な問題なので、日本政府も変更を検討しているという。
ちなみに、地元の言葉で国名は、サカルトヴェロ(カルトヴェリ国)というそうだ。カルトヴェリ人の国、と言う意味だ。
グルジア、ジョージアとは、全然違うのが面白い。

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