滝野川の稽古には各支部道場の先生方の指導があるので、同じ技でも微妙に違う捌き方を見る事ができます。
そこが滝野川の稽古の一番面白いところだと思います。
その中でも大きく違いが分かるもののひとつに、
天地投げがあります。
一番印象的なのはS先生の天地投げで、受けが出ようとしたときにはもう先生は受けの前ではなく斜め横あたりにいて、手が大きく受けの上に覆いかぶさるようなところにある。
H先生は地の手を誘って受けを呼び込んでから投げの形に移っていく。
まれに他の捌き方を見せていただいたこともありましたが。
他の先生方と大きく違っているのはF先生です。
両手取りで相半身は同じですが、後ろの足を受けの前に踏み込んで、一歩で投げの形になる。そこに出て行くと相手を崩せないと私には思えますが、そこはレベルの違いなのでしょうか。なので、F先生は、他の方とは天の手と地の手が逆になるのです。
どの先生が指導に立たれてときでも、私はいつの間にかいつも自分の決まった動き方になってしまっているようです。
時間がたつにつれて、感覚的な柔軟性がなくなってくるのでしょうか。
それとも自然に、自分に向いた方向に行くのでしょうか。
自分がどっちの方をを向いているのか、判っておりませんが。

1