その3.浴衣
全日本合気道演武大会での事です。
その当日の男子更衣室は、それはそれはいつも大混雑です。(女子用は未確認です)
いつぞやの大会の時、大混雑更衣室で浴衣姿で悠然としていらっしゃるかなりご年配のアイキストをお見かけしました。その浴衣に何かを感じ『?』と思って、それでも失礼のないようにさりげなく、かつよく見てみると、なんと、この演武大会の参加記念としていただく手ぬぐいをつなぎ合わせて作られた浴衣だったのです。5年や6年では浴衣にできるほどの数の手ぬぐいはたまらないでしょう。
調べてみると、最少12枚の手ぬぐいで浴衣を作ることができるらしい。合気道を初めてすぐに全日本の演武会には出ないでしょうから、それなりの年数は経っているでしょう。お見事。さすがベテランでいらっしゃる。
でも、道着を普段着に着替えるのに、わざわざ浴衣を着るのはどういうタイミングなのでしょうか。しかもあの混雑の中で。
一番感動したのは、混雑の中でのその落ち着き具合です。
私もその手ぬぐいは何枚か溜まっておりますが、浴衣にできる枚数かどうか数えたことはありません。その前に、その発想そのものがありません。
さすがに奥行も幅も広い合気道、楽しみ方は人それぞ幾通りもあるようです。

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