道場で子ども達から受け取るものがいくつかある。定期的にあるのは月謝だ。稽古が始まるまでの少し落ちつかない雰囲気の中での受け渡しなので、今までは深く考えないで済ませていた。
最近、ある支部道場の先生が、道場でお互いに正座をし月謝の受け渡しをされているという話を聞き、なるほどと思った。そういう事を丁寧にすることは、習慣的に身についていれば決して邪魔になるものではないし、動作の基本的な部分を作るものになるのではないだろうか。そこで滝野川道場でも、正座で落ち着いた気分で確実な受け渡しをし、子ども達には黙って出さずに、例えば『月謝です』と言葉を付けて出させる事にした。中身の確認もその場でする。それにはいろんな意味が含まれているが、人とかかわる事。つまりはそれを大切にするという事だ。

0