飛鳥中学の武道場で稽古をするときは、まず畳敷きがある。
最近は早めにきた子どもが、自主的に作業を始めている。
畳敷きがあるので少し早く来るように呼びかけているが、聞いた瞬間に忘れている子どもがほとんどなので、畳を敷きはじめるのはいつも決まったメンバ−になる。
道場の畳はスポ−ツ用の物で昔の日本家屋の畳とは違うが、それでも小学生が一人で運ぶのは重い。見ていると運び方も少しずつだが工夫している。
そんな作業を気にしないでやっている子どもと、来るのが遅く誰かが畳を敷いてくれたという事にさえ気が付かないでいる子どもの間には、長いあいだには目立たないが大きな隔たりが出来ると思うが、それを気づかせるのはそう簡単ではない。

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