さて、当日。
着替えなどの作業がすんだあと全員を並ばせて人数確認の時、例年なら子ども達に相方が居るかどうかを聞いて、相手がいなくて1人のところがあれば代役に出てもらうということをしていたのに、今年は『滝野川9名、全員きていますか?』と細かいチェックが来た。はっきり答えず『人数はちょうどです』というと『申告は9名です』と切り返しがくる。そのあとも少しやり取りがあって、それでも余りなし、という事で押し切った。
強気だったのではなく、それ以外に言いようがなかったからだ。結果としてはどこかの道場で欠席があったらしく、余りの出ない状態になったのでホッとしたのは確かだ。
出席46名。はからずも最初の予定通りだ。
その後待機時間のあいだにプログラムが配布されてしばらくすると、プログラムに出ている出場者名に載っていない子が居ますと、気が付いた子どもが教えに来てくれた。
滝野川の10番目、“ボ−イ10(テン)”
は当然名前が載っていないのだが、見てみると46名出場という発表なのに41名しか名前がない。こういう事は、一般の全日本の演武会でもままある事なので、大人ならなんとも思わないが子どもはそうは行かない。しかし、5名も名前が抜けている事が、ボ−イ10の事情を少しぼかしてくれた。
『何か行き違いががあったんだろうね』で子どもとは一件落着。
そんなこんなで、それなりの収まり方で演武に突入。演武の出来具合はまずまずで、遅れてもたつくどころかフライングぎみになるほどで、無事終了した。
特に問題もなくまずまずの錬成大会となったのだが、今年は例年とは細かいところで少し違っていた。
プログラムが子どもの人数分しかもらえない。
錬成証もそうだ。なので参加賞もそうなのだろう。
錬成証は子どもの名前をこちらで手書きもしくは印刷するので、お試し用に少し余分がほしいのだが、今年は試し刷りも失敗も許されないという事だ。
そんな事なので、錬成証も参加賞も出来れば一つ余分にもらって、ボ-イ10の分になればいいなと思っていたのがソウは行かなくなった。
ところが、実際にはどこかで欠員が1人出て、はからずも滝野川のボ−イ10がその欠けた部分を埋める事になった訳だが、その欠員分の錬成証と参加賞を滝野川に振り向けてくださるという。
土壇場で面倒な事になったかもしれないル−ル違反をとがめる事もなく、優しい対応をしていだいた実行委員長に感謝申し上げたい。
おかげで、滝野川としては普通に子ども達に配布する事が出来た。
滝野川少年部参加10名、無事終了。
かくて、最後に会長先生の総括を経て、滝野川少年部はアイスブレイクへと進んだのであった。
さらに続く

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