問題のすり替え  少し偉そうに言ってみる

尖閣諸島での問題はこれで最後にします。今回の事件では色々な不始末が有ったのですが、私は問題をすり替えたことが最も大きなことだと思います。

「国内法での処理を毅然と行う。」ということだったはずなのが、内閣が検察に釈放せよと圧力をかけたとも言われています。これは憲法の理念から外れることになり問題です。「検察当局が法律に則り粛々と判断したことなので、云々。」などと各閣僚は答えていました。仮にそうだとすれば、検察当局、ましてや地方検察が国際間の問題を憂慮して判断するなどということは権限を大きく逸脱していると考えられ、弾劾されることでしょう。

結果として間違ってしまうことは個人や国でも有って当たり前なのですが、その判断に至った理由、期待される効果等をきちんと説明するべきです。国内法でやるならやるで、彼の国の要求通り衝突時のビデオや航海ログを公表すれば良かったのでしょう。そうすれば彼等ばかりでなく私達国民も別の国々の人達の目には、誰が悪なのかは一目瞭然です。恥をかくのは彼等なのです。それを裏側でこそこそやっているものですから、収め方が分からなくなってしまいました。秘密裏に我が国からも彼の国からも高官が出向いて、これ以上大きなことにはならなくて済みそうですが、本来ならこちらが謝罪と賠償を請求するべきなのです。おくゆかしさが美徳とされるのは日本国内だけなのですから。

しかし問題はそんなことではありません。領土を保全するという基本的な国家の正義を国内法の問題にすり替えて対応したことが、戦後65年かかって築いてきた近代日本の礎を壊すことになり兼ねないのです。中世から近代、現代に至るまでのどの文献や書簡、外交資料を見ても、尖閣諸島は琉球国ないしは日本国沖縄県の土地なのです(竹島や北方領土も同じことが言えるでしょう。)。本来、今回の件で将来的に遺恨が残るとすれば、「領海を犯すような船の取締りをこちらから要求したことに対して、彼の国の水上警察力が未熟なので困難であると回答して来た。」という様なことだと思います。

平和共存は強く願うものですが、それは互いの地位を尊重し合って実現できるものです。今更ながら現地に自衛隊の部隊を常駐させるか等の検討がされていますが、またぞろあまり刺激してはまずいからという理由で、いつまでも検討だけで終わってしまうかも知れませんね。長い間ことなかれ外交をしてきた付けが、現実的な問題として回って来たようです。今からでも遅くはないので、国としての意思を明確にすべきです。

今回の件では、彼の国ばかりでなく半島の国々やその北の大国に勢いを付けさせてしまった様です。

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「予備」と頭に付きながらも私は自衛官の端くれですのであまり政治的な発言をする訳にはいきませんが、今回のことは他人事ではありませんので、小さいながらも声を出していく必要が有ると思います。尖閣諸島での問題の件です。

先日の民主党内の選挙は、私にとってはどうでも良いことでしたので、対外的に一国の首相が簡単に何回も変わるのは良くないという思いだけで、現首相が選ばれれば良いと考えていました。今回の問題は現首相の組閣の問題ではなく、民主党の資質の問題なのだろうという思いも有ります。あの選挙で現首相が敗れていれば、恐らくもっと早くこの問題は起こったかも知れません。

政府要人の訪日を禁止するとか、軍管理地域に無断で入って写真撮影したから身柄を拘束したとか、日本にはレアアースを禁輸すると発表されたりで、もうどうやって良いのか分からなくなってしまったのでしょうね。でも案の定、釈放後ますます尊大な態度で接してきました。

身柄を拘束された人達がとんでもない扱いを受けることは有ってはならないことですが、(元々旧日本軍が置き去りにしたものを処分することだとは言え)彼の国との協議の上で行う事業での作業だということをはっきりと言わなければならないのでは。レアアースを売らないというのなら、いらないと言えば良いでしょう。もちろんそのままで良い訳はないのですが、それは翻って彼の国の産業にも悪影響を及ぼすことにもなります(レアアースに関しては、近くカナダの鉱山が開発されるとか、立命館大学が一部置き換えられる物質を発見したとか、日本近海の海底に無尽蔵に有るマンガン塊から採取できるとか、全く絶望的と言う訳ではないそうです。)。

しばらくの間は厳しい状態が続くと思いますが、これはチキンレースを仕掛けられている様なものです。どこまで我慢できるか探られているのだと思うのです。そんなふざけたちょっかいに乗せられてしまいました。仮に最後まで我慢しきった結果、今彼らが警告している事々を実現されても構わないじゃないですか。独立した法治国家の尊厳を投げ捨ててまで飽食である必要は無いと私は考えています。清貧、私が好きな言葉の一つです。やせ我慢してでも一国の正義を保つことの方が、夜中まで賑やかな歓楽街を造り続けるよりずっとまともなのではないかと。

現実的には国際社会は有機的に繋がっていますので、我が国一国だけが全世界から疎外されることはないでしょう。しかしその中に安穏としている訳にもいかないと思います。頼るべきは自国民なのです。

国家としての正義を堂々と述べなければなりません。内政も大変ですが、そもそもそれは国民の楽して贅沢をしたいという欲求を満たすことが目的だと思えます。皆がそれを少し我慢すれば、真に独り立ちする国家が形成されるのではないかと。

私達が子供の頃は多くの人が貧乏でした。貧乏が良いとは言いません。しかし皆が貧乏でこそ家庭の安心、地域社会の安全、国の誇りを見つけることが可能となり、この国に生まれたことに幸せを感じることが多くなることも有るのではないかと思います。

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脅されて腰砕け  少し偉そうに言ってみる

脅されて突っ張りきれずに相手の言う通りにしてしまったのはとんでもないことなのに、開き直って胸を張ってそうではないと国民を欺いています。

彼の国はそもそもが最初は大きいことを言っておいて、相手の出方を見ながら修正する性分だということを何故外務省の役人は忠告しなかったのか不思議です。政治の分野だけでなく、商取引をする場合や、みやげ物を買う時でさえも同じやり方です、国単位でも会社単位でも個人でも。

相手はそもそも自分達の非を認識しているのに、言ってみてどうなるかといったところでしょう。相手にしてみれば「案の定折れて来た。」というところではないかと思います。党内の権力闘争で無駄な時間を過ごしている間に、彼の国は新内閣の攻略法を練っていたのでしょうね。一度前例を作れば取り返しがつかないのは火を見るより明らかです。別に無理して争う必要は無いのですが、国として毅然とした態度が取れない政治家が国を動かしているのでは、国民として非常に情けない思いです。これで良く観光立国を目指すなどと寝空言をいえるものだと感心してしまいます。

今度は謝罪要求に応じるつもりなのでしょうかね。
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