生徒さんが言う。
「どうして【ここ】と【こうこう】が違う意味なんですか。同じ音じゃないですか。【ゆめ】と【ゆうめい】も【おじさん】と【おじいさん】も同じじゃないですか!」
教科書の第一課に入る前に練習したと思うけど、日本語はほとんど一つの文字ごとに一つの母音がついていて、だから【ここ】は2拍で【こうこう】は4拍。日本人にとっては全然違うの。こうやって手を打ちながら言ってみて。ほら……
「こう、こう」(2拍)
・・・・・・あれ?
いや、だから「こう」「こう」じゃなくて「こ」「う」「こ」「う」これで4拍になる。もう一度、ハイ!
「こう、こう」
いや、だから4拍だってば。こ、う、こ、う。あ、ほら手が先に行っちゃった、1文字1拍でよろしく。いや、頭は振らなくてもいいから。そんなに力入れなくていいからね。うわー、顔真っ赤だよ。
・・・・・・。
これを何度も繰り返すと生徒さんが時々ぶちきれて
「なんで日本語ってこんなにややこしいんですか〜!」と文句を言い出す。そしたらこの反撃。「writeとlight、trackとtruck、それにarrogantとelegant、さらにはuglyとagreeだってみんな私にとっては同じ音です!」
「そ、それは全然違う音ですよ。」「カタカナにすると同じなんです。みんな苦しんでるの。お互い様!」これで大抵黙ります。(本当は威張っている場合ではない在米13年の私)
母語によって、「聞こえない」もしくは「聞こえにくい音」や、「取りにくいリズム」がある。これは本当にやっかいですね。ちなみに英語圏の人々(に限らないかもしれない)鼻濁音が極端に苦手なことが多いみたいです。違う音に聞こえる、というのじゃなくて完全に「聞こえない」。西日本へ行く生徒さんには必要がない音といえば言えるのかもしれないけど、やっぱりテレビやら公共放送やらでは鼻濁音聞き取れないと困りますから、最初は普通に鼻濁音使って話すようにしていますが。
「おばーさんのやつ、ボクがボクがボクがボクが…」←これが全部鼻濁音じゃなかったらうるさくてしょーがない気がする。
「抱っこしやがったでち〜」

最近仕事とバレエ以外何もしてないのでたまには仕事の話題にも触れてみました。

気づいたら春が来てるぞー。

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