メモリアル・デーのコンサートへ行って来ました。これはどう書くかちょっと迷ったんですが…
メモリアル・デーとはアメリカの大きな祝日。亡くなった人々、とりわけ兵士たちを讃えるための日です。この3連休を過ぎると各地の遊園地やプールが大々的にオープンし、本格的な夏の始まり、ということになる明るい週末ではありますが、同時にお墓参りをして花を飾ったり、各地でパレードや追悼セレモニーなどが行われる日でもあります。
「戦争は悪いこと」と徹底して教育された戦後の日本人である私は今までこういう行事に関わることはありませんでした。今回はブーが参加している地元のユースオーケストラのシーズン最後の行事としてこのコンサートで演奏するのでそれを聴きに行きました。
午後6時からとは言え、まだ日は高く
(現在の日の入りは9時近い)猛暑でしたが、会場であるヴェテランズ・パーク(退役軍人の記念公園)はものすごい人で溢れかえっていました。その多くが白髪のお年寄りたち。
メインの演奏は地元の大人達のオーケストラ、それに助演の形でユースオーケストラが演奏しますが、しょっぱなからNational Anthemが高らかに始まったと思うとその場のほぼ全員が起立し、胸に手を当てて国旗に向かいました。私は…国旗に敬意を表すために起立はしますが胸に手を当てることはしません。フーは起立もせず。幼い頃から小学校で毎日こうして国旗に敬礼して(させられて)いるウーにはあまり抵抗はないようです。
プログラムは進み、天才的な高校生バイオリニストの演奏やらブーたちのユースオーケストラ(こちらも演目はマーチ系)が終わり、最後に全員でまた軍歌(Armed Forces Salute)の演奏。指揮者が客席にいる退役軍人たち5軍(Army、Coast Guard、Navy、Marine Corps、Air Force)それぞれ呼びかけ、立ち上がってもらって、会場が感謝の拍手をする、というものでした。
陸軍が一番多く数十人が立ち上がり、次に沿岸警備隊はほんの僅か、海軍、海兵隊、空軍はそれぞれ数人ずつ。私も最初は義理のように拍手をしていたのですが、途中からできなくなりました。というよりも、どうしてもしたくなくなりました。
私たちが安全で平和な暮らしをしていられるのは彼らが闘ってくれるから、守ってくれるから。そうしてアメリカはここ数十年というもの、世界最強の国であり続けている。それはわかるけれど、どうしても、「闘うこと」を前提にしている軍と軍人を讃えること、それに違和感を持たずにいることは私にはできません。
彼らに感謝はすれど、労りはすれど、讃える気にはどうしてもなれないのでした。自分が日本人だから?わかりません。あの場にどれだけの外国人がいたのかはわからないけれど、敗戦国民は我が家だけだったのかしら?戦争そのものを否定することはこの国自体を否定することになるんだろうか、私たちは恩知らずなのだろうか。よくわからないです。
今年も、娘達の通うハイスクールから2人、軍に入ったようです。学校の廊下には、イラクへ行っている卒業生たちの写真が張り出してあります。普段の生活の中ではあまり意識しないけれど、戦争はとても身近にあります。

会場の公園

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