真に優れた人がこの世を去ってしまいました。
未だに、全然使いこなせていませんが、私が日常的にコンピュータというものに触れるようになって、既に四半世紀以上が(!)経過しています。
当時はWindowsどころか、まだMS-DOSでさえもなかった。フロッピーディスクなんて、まだ新しい方で、カセットテープでデータを読み込んだりしていた時代です。(なんていうと、隣からオットが「オレなんか紙に穴を開けて…」と石器時代の話をし始めるので、古い話はこれにて。)
高校生だった私は、数学の教師に「これからはコンピュータが使えない人間は生き残れない。二進法もわからない生徒(私)など、もう一生コンピュータには触れない。だからオマエは生き残れないのだ」と勝ち誇ったように言われましたが、優れた天才(たち)のおかげで、二進法がわからない私でも毎日楽しくコンピュータを触らせてもらっています。
マッキントッシュ、アップルという言葉を初めて聞いたのはまさに25年前。旅の途中で知り合ったカッコイイ女の人M子さんがその会社に勤めていたことから。アメリカの大学を出たというぶっ飛んだ女性でした。いまに、config.sysやらautoexec.batch??やら、そんなものと無縁にコンピュータを使える時代が来る、キーボードだって要らなくなる。マウス?ネズミ?っていう道具を使ってね…そう言われても想像もつかなかったっけ。
結婚した当時、我が家のPCは確かMS-DOSでした。初めてマウスのパソコンがうちに来たのは、いつだったのか。MacのPaformaだったかWindowsだったか記憶が定かではないけれど、最初は便利すぎて、本当に夢のようで。
残念ながら、私は(消極的な)アンチ・Macでした。とても個人的に。本当はMacを好きだと言いたかったんです。マッキントッシュは、あきらかにお洒落で洗練されていたし、私が出会った素敵な人や、憧れる人はみんなMac使いだった。村上春樹がMac信者なのも有名な話しだった。でもどうしてもダメでした。キーボードにDelete keyがない(back spaceは使いづらい)、マウスに右クリックがないのがどうしても不便、といった操作性にどうしても馴染めなかった。…ということはやっぱりPCからマウスに入ったのだったかな。)その上、パフォーマは、私が使うと、ただスイッチを入れるだけで、爆弾マークを出すなどの激しい反抗っぷりを見せてくれました。そうなったもう、可愛さ余って憎さ百倍ってやつで、まるで好きな女の子をいじめる小学生の悪ガキのように、私は「Macは嫌い」と公言するようになりました。
その後、ゴールデン・ウィーク返上でkyoさまと二人、子どもたちをオットに任せきりにしてMacを使って広告の版下の仕事をしたお金で思い切って買ったiMacも、やっぱり私との相性は最悪。おまけに、仕事のために買ったマシンなのに、買った途端に仕事が来なくなったりして。
村上春樹が、鳴かず飛ばずで衰退していくばかりのアップルを「それでもアップルと心中することになりそうだ」なんて書いていたのはこの頃だったんでしょうか。私は、未練がましくアメリカまで持ってきたものの、やっぱりブログの記事を書くのにさえストレスを感じていたiMacに、やはりアップルの衰退を感じていました。もうどうしようもない、恐竜のように姿を消していくのだろう、そう思っていました。(今振り返って年表を見てみても、その当時2000年代前半は、それほど不調には見えないApple、感覚的には「もうダメなのかな」というふうに感じていたのだけど。)
でも、全然終わりなんかじゃなかったんですね。その後ipod、iphone、ipad…今度こそ本当にAppleの時代が来た。遅ればせながら、一度は完全に見切りを付けたMacにまたすり寄ってみている自分。心のどこかでちょっと後ろめたさも感じつつ、そしてやっぱり相容れない操作性の好みを再確認しているけれど、でも、やっぱりすごいな、と思うApple、好きなことを諦めなかった、信念を捨てなかった天才ジョブスなのでした。。
スティーブ・ジョブズさん、あなたのおかげで、二進法のわからない私もこうして世界中の人とつながることができる世界になりましたありがとうございました。
VIDEO
すっかり伝説になっているスタンフォード大学卒業式でのスピーチ。心を動かされます。
オバマ大統領の追悼メッセージの一部、なんだかグッと来てしまいました。
「(前略) there may be no greater tribute to Steve’s success than the fact that much of the world learned of his passing on a device he invented. 」
−彼の訃報が、彼自身が発明したものによって世界に知らされたこと。これ以上の、彼の成功へのtributeはないだろう。−
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