『阿川佐和子のワハハのハ』
阿川 佐和子(著)
2005年
文藝春秋
☆☆
文春文庫の「あ-23-13」。サブタイトルは「この人に会いたい 4」。2003年に刊行された同名の単行本を文庫化したもの。
「週刊文春」に連載されている人気対談「この人に会いたい」のダイジェスト。同対談をまとめた文庫が既に6冊も出ていて、本書はそのうちの4冊目。主に2001〜2002年に掲載されたものの中から選び抜かれた22回分が収録されている。登場人物は、宮沢りえ、双葉十三郎、堺正章、国谷裕子、渡部篤郎、日野原重明、伍代夏子、野村萬斎、おすぎとピーコ、村治佳織、立川談志、佐藤愛子・上坂冬子、原辰徳、三輪明宏、井川遥、野坂昭如、戸田和幸、岡江久美子、永六輔、森本毅郎、大竹しのぶ、山本夏彦、とバラエティ豊か。連載1回分のページ数は20ページほどで、本は厚いがすぐ読める。
どの回も、笑いベースの小気味良いテンポで対談は進む。正直、阿川佐和子のインタビュー術はそれほどのものでもないと思うが、ゲストそれぞれの語り口の持ち味は上手い具合に引き出されていると思う。僕自身としては、もう少し阿川さんのカラーを出してもいいんじゃないかと思うが…。
何も考えずに笑える本を探していて、父の寝室にて発見。ところが本人、買ったおぼえも読んだおぼえもないという。僕自身の読書記録を調べてみると、2003年の3月に、三谷幸喜による対談集『
気まずい二人』(2000年 角川書店)だとか、壇ふみによるエッセイ集『
ありがとうございません』(2001年 幻冬舎)なんかを読んでいる。鬱っぽくなると、僕の場合こういう本を読みたくなるということなのだろう。
タメにはならないが、安心して読んでいられる(だから、この連載は人気なのだろう)。読み始めると、最後まで一気に読んでしまった。通勤途中や待合室で読む軽い本。
本文460ページ程度。

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