2008/5/15  22:07

まじめな話。  ジョン・スチュワート

一昨日ちょっと書いた、元国防次官ダグラス・ファイス(Douglas Feith)へのジョンのインタビューですが、昨日から検索していると、おびただしい数のブログで言及されています。

ファイス氏というのは、一昨日私は「イラク戦争開戦の当事者のひとり」と書いたのですが、その後調べてみると、この人はペンタゴンの「Office of Special Plan(特別計画室)」のリーダーだったのですね。この「特別計画室」は、アメリカをイラク戦争へ導く情報操作やプロパガンダをやる機関だった、と言われています。当事者のひとりどころか、(ブッシュ、チェイニーと共に)「張本人」と言っても過言ではない人でした。

で、彼はこのたび「War and Decision」という、自分と政府の行動を正当化する本(多分)を書いて、「The Daily Show」には、基本的に本を宣伝するために来たわけです。

ジョンが自分の本を実際に読んでいることに、ファイスがちょっと驚いていたみたいなのが失笑ものでした。ジョンは苦笑して、「本のテーマに、ちょっと興味があったもんでね」と言っていましたが。

ジョンが、「政府はアメリカ国民からインフォームド・ディシジョンを下す能力を奪った」と言ったとき、ファイスは「国民が情報を得るべきだというのには賛成だ、だから私はこの本を書いた」と言っていたのですが…開戦後5年経って、何千何万という人が死んだ後で?しかも、自分に金の入る形で?まったく、ヒドいもんです。

で、アメリカのブログですが…まあ中には、「こういう人間を番組に呼んで喋らせること自体がけしからん」という主張もあるんですが、ほとんどは、ジョンがファイスの論点をことごとく退け、追いつめていることへの賞賛です。

その気になればジョンは、純粋に知識と論理だけでもって、相手の主張を完膚なきまでに粉砕することができるんですよね。あくまで礼儀正しく冷静なまま、決して大声を出すことも、相手の話を途中でさえぎったりすることもなしに。そういうところに、いつも惚れ惚れするんですが…

まあ、私がアメリカのブログを検索して読んでいるのは、真面目な気持ちもないわけじゃないけど、ほとんどは「好きな人が褒められているのは嬉しい」ってな気持で読んでるだけなんです。アメリカ人じゃないだけ気が楽という面も、たぶんある。でも…

「The Daily Show」のオフィシャルサイトの掲示板に、イラクで息子さんを失った父親の「ファイスを番組に呼んでくれたジョン・スチュワートとスタッフに感謝したい。」という主旨の投稿が載っていて、なんだかはっとさせられました。

「息子を大学に行かせる金が私にあれば、息子は軍隊に入らなかったはずで、そのことで自分を責めない日はない。ファイスは間違いなく息子の死に責任のある一人だ。この男に光を当ててくれたことに感謝する。これからはどこへ逃げようと目を離さないでいようと思う…」

…重い。



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