2009/9/2  22:44

オーブリー・マチュリン「21」(その6)  パトリック・オブライアン

南アフリカ艦隊と合流するため、アルゼンチンはラプラタ河口のブエノス・アイレスに到着したサプライズ号ですが、今までの航海が順調すぎたために、まだ艦隊は到着していません。

港は妙に静まり返り、緊張した雰囲気で、心配したジャックはスティーブンたちを偵察に送り込み、礼砲が返礼されるかどうかを確認してもらうことにします。しかし、ちょうどそこに検疫所のボートが来て、スティーブンが役人に対応します。

ここでちょっと妙なのは、検疫所の医者が「ポルトガル語の話せる人は?」と聞き、スティーブンが「ラテン語なら話せます」と言って、ラテン語で対応することです。はて、アルゼンチンはスペイン語では??ブラジルと間違えてない?

もしかして当時はポルトガル語が話されていたのかな?と、ざっと調べてみたのですが、そんなことはないようです。

実は他にも、この検疫所のボートのことを「リオのボート」と書いているところもあり...どうやらオブさん、この舞台をブエノスアイレスにするかリオデジャネイロにするか迷っていて、ちょっとごっちゃになっているようです。チェックなしの初稿ならではの混乱でしょうか。

さて、検疫所の人から「礼砲の返事は大丈夫」と確約を得たものの、彼は気になる情報を伝えてゆきました。どうやら昨夜、アメリカはボストンからやってきた「新教徒」の団体が騒ぎを起こして、「一時に一人の妻しか許されないなんて馬鹿げている、ソロモン王を見ろ。ローマ教皇(法王)なんぞくそくらえ」などと、夜中じゅう騒いでいた、というのです。
続きを読む



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ