2006/8/24  22:36

ユナイテッド93 ☆☆☆☆1/2  映画感想 〜2007年

圧倒され、感情を揺り動かされずにはいられない映画なのだけど…それはたぶん、映画自体の力だけではないのだろう。2001年9月11日の夜半から翌朝まで、一睡もできずにテレビのニュースを見ていた、あの時の感情を追体験しているという部分が大きいから。

でも…考えてみると「映画自体」と「映画が描いている事件」をすっぱり分けることなんて出来ないのかもしれない。分けて評価しようとすることは無意味なのかもしれない。

それでも途中で、「これがフィクションだったらどんなによかったか」と思ったのだけど。

ぐったり疲れるし、題材が題材だけに「楽しんだ」とはとても言えないのだけど…変な言い方だけど、見終わった時、一種の爽やかさを感じた。作り手の誠実さとストイックさを感じたからだ。うまく言えないけど、「今、この題材を映画にするには、この描き方しかない」というギリギリのところを踏み外していないと思う。

ある雑誌で評論家が、「乗客ひとりひとりが描けていない」と書いていたけど、それは逆だと思う。パニック映画によくあるように、数人を選んで背景や性格を描いて「キャラづけ」したりしたら、この映画は崩れてしまっていただろう。実際、乗客たちは、お互いに名前も知らなかったのだろうから…言わば、観客にとっても彼らは「飛行機に乗り合わせた人々」なのだ。

それに、その人がどんな背景を持っていようと、最後に家族に電話する時に言う言葉はみんな同じ「愛している」だし、それを聞いて心を動かされるのは、その人の背景を知っていても知らなくても変わらない。




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