「『I Want to Hold Your Hand』(Bluenote:4202)/Grant Green」
愛聴盤(JAZZ)
今週は夏休みのため、記事の投稿をさぼっております...
グラント・グリーンは好きなギタリストなのですが、このアルバムだけは買ってはみたものの、ずっと聴かずに放ってありました...
理由は、タイトル曲の「I Want Hold Your Hand」。「ビートルズの曲なんぞに手を出して...どうせ軟弱な内容なんでしょ?」って感じでずっと敬遠してました。
このアルバムをちゃんと聴くようになったのは、ここ2〜3年位でしょうか...もうちょっと早く聴いておけばよかったですね...
結構良いです。このアルバム。ラリー・ヤングの参加の影響だと思いますが、ちょっと垢抜けない印象(そこが好きな部分なのですが...)のあるグリーンのプレイが、いつもより洗練されているような気がします。
こういうグリーンも悪くないですね。A面2曲目の「Speak Low」などは、その最たるものだと思います。エルヴィン・ジョーンズのドラミングも冴え渡っておりますね。納得の1曲でございます。
他の曲については、タイトル曲も含めて甘〜い感じの曲が続きますが、私のお気に入りは、B面2曲目の「This Could be The Start of Something」になります。
まず、エルヴィンさんのブラッシュ・ワークが良い!!激しいドラミングだけが売りではないのです。この人は...すばらしいドラマーだと思います...
ラリー・ヤングのソロもなかなか良い感じで、地味な曲ながら大変気に入っております。
エルヴィンさんのドラミングといえば、ちょっと気になる点が...「I Want Hold Your Hand」のモブレイのソロ(ラストのコーラスに入る直前)のバックで走り過ぎてます...こんな軟弱な曲は苦手なのかもしれませんね...
モブレイさんについては...『No Room For Squares』あたりまでの演奏が大好きな私としては、少々物足りない感じがしないでもありませんが、この時期(65年)の演奏としては好調なプレイだと思います。
全体的にゆる〜い印象を受けるこのアルバムも、夏に聴くには最適の1枚と言えるかもしれません。

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