
ロリンズほどの超大物の作品をわざわざ紹介するまでもないかもしれませんが、このアルバムは比較的存在感が薄いように思われますので、敢えて紹介します。
このアルバムは1956年のレコーディングです。56年といえば、あの「Saxophone Colossus」や、「Tenor Madness」が吹き込まれた年であり、翌年にも、「Way Out West」、「A Night at the Village Vanguard」などがリリースされており、天才ロリンズが音楽的に最も充実していた時期に当たります。
そんな時期に出しているアルバムが悪かろうはずがありません。ただ、同時期にリリースせれた他の作品の出来があまりにも良すぎたため、この作品は割を食っているだけなのです。
彼のプレイの内容については敢えて語りませんが、買って損をすることは絶対にありません。安心してお買い求め頂ける作品です。
このアルバムを最初に聴いた時に、”モンクの「Brilliant Corners」に雰囲気が似ているなぁ”と感じました。
「Brilliant Corners」の1週間後くらいに本作は録音されていますので、モンクの強烈な個性は、ロリンズやドラムのマックス・ローチほどの大物にさえも影響を与えてしまう位凄いものなのでしょうね?
2枚のアルバムを聴き比べてみてください。私の拙い文章を読むより聴いた方が早いです。
このアルバムは、ジャケットのデザインも良いですね〜。リード・マイルスのセンスの良さがよく出ています。数あるブルーノートのジャケットの中でもベスト10くらいには入るんじゃないですかねぇ。

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