これも私の敬愛する、ハンク・モブレイ様のアルバムです。
『ソウル・ステーション』と比べると地味ではありますが、メンバー全員の熱気、溌剌としたプレイが楽しめる良いアルバムだと思います。
プレイも,『ソウル・ステーション』のちょっと風格のある感じではなく、ビ・バップの影響を色濃く残したソロが印象に残ります(チャーリー・パーカーみたい)。ただ、暖かみのある音はこの頃からしっかり出ていて、モブレイ様が吹いているのは容易に判りますね。
どの曲がどうだという事は書きませんが、ハンク・モブレイのアルバムに限らず、この時期(50年台〜60年台前半)のアルバムに私が惹かれるのは、プレイヤー達の気合い、魂みたいなものががんがん伝わってくる作品が多いからです。
近年のジャズアルバム、例えば、ウイントン・マルサリスのアルバムを聴いても、「上手いな〜」とは思いますが、聴いている方がドキドキするような緊張感、じ〜んと湧きあがってくる感動、と言ったものを味わう事ができません。残念ながら。
最近のスイングジャーナルで、ゴールドディスク指定になっているアルバムも聴いてみましたが、だめですね〜。
ひょっとして、ジャズって、自己のアイデンティティ、存在をアピールする場がほとんどなかった当時の黒人達の怒り、エネルギーが凝縮されていないと成立しない音楽なのかもしれません...
もしそうだとすると、もうジャズに未来はない?
そうでない事を祈るのみです...早く凄いジャズミュージシャン出てきてくれ〜!
「上原ひろみ」さんって言うピアニストがいますが、この人のピアノは面白いと思います...「ジャズ」と言う枠にしばられていない所が良い...

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