久々に日本人のアルバムを買いました。21世紀になって初めてです...
私が日本人のジャズ・アルバムを買わない理由は...
@高い!
新譜で3,000円はします...この値段を考えると、どうしても
買いそびれた再発物の方に走ってしまいます...
A値段の割に内容が貧弱...
中には素晴らしい方もおられるのですが、全体的にみて、
演奏のレベルに満足できないものが多いような気が...
こんな私が、何故このアルバムを買ったかというと、
@ハーレム・ストライドのピアニストである
ファッツ・ウォーラーが人気を確立した、30年台に流行った
ピアノスタイルをこんなお嬢さんが演っているのが、ずっと
気になっていました。
Aタイプの女性である
メチャメチャいい女!ではないかもしれませんが、タイプ
です。(小川さん、ごめんなさい...)
ジャケ買いの部分もあるかも...
B麻雀で勝った
このあぶく銭がなかったら買わなかったかもしれません。
(小川さん、ごめんなさい...)
そんなこんなで買ったアルバムですが、その中身はというと...微妙...でした。
メインの小川理子(みちこ)さんは、予想以上(?)に良かったです。聴く前には、「話題性のためにハーレム・ストライドやってます」的なノリの演奏を恐れていましたが...大満足です。
ちょっと荒削りな部分もあるかな?と感じる点もありましたが、見事に弾き切ってくれてます。演奏からジャズに対する深い愛情が感じられるのがいいです。
ずっとやってきたクラシックに限界を感じてジャズに転向してきたみたいなネガティブな印象は全くありません。心からジャズを楽しんで演奏されているのが伝わって来るので、聴いている方もなんだか楽しくなってきます。
ヴォーカルも2曲披露されていますが、こちらの方もなかなかのものです。ちょっと金子晴美さんに似た声質で、声の方もタイプです...
ピアノ、ヴォーカルには満足できましたが...不満な点も...
ベース以外のサイドメン達の演奏がどうも...テナー、クラリネット、ギター、ベース、ドラムスが曲によって参加しているのですが、テクニックの点でも、ジャズ魂の点でも、小川さんとの開きが大きいように思います...
特にギターがひどい...「Cotton Tail」、「Harlem Joys」のプレイなどはとてもプロのギタリストとは思えません(言いすぎか?)...
クラリネットの人も...「Aunt Hagar's Blues」のソロ...いけません。W.C.Handyさんが草葉の陰で泣いてます...サッチモの「Plays W.C.Handy」を聴きましょう。ギターソロもいけてません。唯一、ベースのソロが「おっ!」って感じでした。
テナーの人のプレイも平凡だし、ドラムスの人も「Cotton Tail」の4ヴァースが元気なかったし...
ピアノがご機嫌なだけに、余計に他の人のまずさが耳に付きます...このアルバムはソロで入れたほうが良かったんじゃないのかな〜と思ったりもします...
彼女の今後の活動がどのように展開されていくのかは分かりませんが、自らのコンボを率いて活動されるのであれば、もっと気合の入ったミュージシャンを選んで欲しいかな...
次作が非常に気になる、個人的には凄く期待しているピアニストですが...次も同じメンツのアルバムだったら...買いませんね...恐らく...
ソロ・アルバムなら迷わず買いです。「My Fathers Love Song」...いい曲だと思います...グッときました...

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