良いですね〜これも。大好きなアルバムです。
このアルバムは、ファンキー・ジャズを代表するアルバムとして有名であり、タイトル曲だけが突出してしまっている感がありますが、もっと他にも聴き所のある非常においしいアルバムだと思います。
このアルバムは曲順も凝っております(以下参照)。
A-1 Work Song
A-2 Pretty Memory
A-3 I've Got A Crash On You
A-4 Mean To Me
A-5 Fallout
B-1 Sack Of Woe
B-2 My Heart Stood Still
B-3 Violets For Your Furs
B-4 Scrambled Eggs
A/B各面共に、1曲目にファンキーなナンバーを配置し、中盤をスタンダードで和ませておいて、ラストはご機嫌なハード・バップ曲で締める...良く考えられてます。
ノリノリの曲ももちろん良いのですが、私は各面の中盤に配置されているスタンダード曲達を聴いて欲しいですね...どれも素晴らしい出来だと思います。
暖かいです...聴いててほっとしますね...
ナットさんは、これらの曲をミュートとオープン半々で吹いておりますが、特にミュート・プレイはマイルスにちょっと似ているかもしれません。ただ、マイルスのプレイを聴いた時に受ける、醒めた感じのちょっと冷たい印象は全く感じません。あくまでも暖か...和みます...
所々にミストーンや、音程の怪しい部分もあったりしますが、そんなことは大した問題ではありません。兄貴同様、見かけによらず(?)、繊細なプレイにも力を発揮するタイプのプレイヤーです。素晴らしい!
共演者達もいいですね。ウエスのプレイは、オクターブ奏法を抑え目にして、いつもより中低音を多用しておりますが、これはこれで渋いです。やっぱ、上手いですわ。この人のギターは...
ボビー・ティモンズも絶好調です。「Work Song」のようなコール&レスポンス形式のコテコテな曲には欠かせないピアニストですね。
ノリノリのティモンズも、スタンダードの時には抜けたり、大人しくしてたりしております。これは正解でした。彼が入ると、せっかくのしっとりとした雰囲気が壊されかねませんので(自分から抜けたのか、プロデューサーの指示なのかは不明です)...
サム・ジョーンズのピチカートのチェロも面白いですね。彼の見せ場は、もちろん「Work Song」ですが、「Scrambled Eggs」のプレイも押さえておかないといけないでしょう...
一生もののアルバムだと思います。「Work Song」だけで満足してたらもったいないっすよ...

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