「『Wynton Kelly Piano』(Riverside)/Wynton Kelly」
愛聴盤(JAZZ)
皆様、新年明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。本年も宜しくお願い致します。。。
と言うわけで2007年の一発目のアルバムですが、年頭ということもあり、理屈抜きに楽しめちゃうやつにしてみました。
このアルバムは、国内盤では『Whisper Not』というタイトルが付いていたと思います。『Piano』じゃ具合が悪いということで日本の担当者がこのタイトルにしたのでしょう。A面1曲目だし...有名曲だし...
レコーディング・データはこんな感じです。
Wynton Kelly(p). Kenny Burrell(g). Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)
Rec. Jan. 31, 1958.
A-1 Whisper Not
A-2 Action
A-3 Dark Eyes
B-1 Strong Man
B-2 Ill Wind
B-3 Don't Explain
B-4 You Can't Get Away
メンツは超一流、しかも1958年の録音ですから中身が悪い訳ありませんね。。。
フィリー・ジョーさんはA面のみの参加で、B面はドラムレスのトリオ編成による演奏となっております。A/B面ともに、ケリーさんの代表作とも言うべき快適なプレイがぎっしり詰まっておりますが、私はB面の方が好きです。たまにレコード棚から引っ張り出して聴く時も、B面だけ聴くことが多いです。別にフィリー・ジョーさんが嫌いな訳ではありませんが...
私は気心の知れたメンバ同士によるリラックスした中にもレベルの高い演奏が収められているアルバムが大好きなのですが(大抵の人はそうでしょうが)、このB面はまさに私の好みにぴったりです。文句の付けようがございません。。。3人ともベストに近いプレイを聴かせてくれてます。
私のベスト・ギタリスト、バレルさんが絶好調なのも嬉しい!!このセッションでは、普段のブルージーさを若干抑え目にした正統派的なプレイを聴かせてくれます。上手いです。。。ジャズ・ギターのお手本みたいな演奏ですね。
「Don't Explain」のケリーさんのソロの時、バックで何か"ポコポコ"いう音が聴こえますが、バレルさんがギターの胴をたたいているんだと思います。ハーブ・エリスさんがよくやるやつですね。。。
一番好きな曲は...「Ill Wind」ですかね。ちょっと早めのテンポ設定が気持ちがいいっす。ケリー節も全開ですし、バレルさんも言うことなし。チェンバースさんも絶好調。。。いい演奏です。この曲のベスト・トラックかもしれません。
「Don't Explain」もいいっす。ビリー・ホリデイさんのバラードですが、こういう曲やっても上手いです...ケリーさん。この曲も色んな人がやってますが、インスト・ヴァージョンではこの演奏が一番好きです(ビリー・ホリデイさんのヴァージョンが一番ですが)。
非の打ち所がないまさに名盤だと思いますが、難点が一つ...音が悪いです...このアルバムはCDでも持っておりますが、CDには「Dark Eyes」の別テイクが入っております。この別テイクは音がいいんですよね...再発を重ねる内にオリジナルのマスターテープがへたってしまっているのでしょう...
是非、ファースト・プレスのオリジナル盤で聴いてみたいですね。このアルバムは。。。法外な値段が付いてるでしょうから、もし見つけたとしても手が出ませんけどね...

0