Dear Friend,Gentle Heart
2010/1/13  映画「牛の鈴音」  テレビ/映画

新年、初映画館、第1作目は、韓国映画で〜す。

この映画、韓国で大ヒット、300万人が観た、そうです。

それ以上はほとんどなにも知らぬまま、ぽっと観に行きました。

静かなドキュメンタリー映画でした。

「牛の鈴音」

よぼよぼのじいさんばあさんと、よぼよぼの牛(40歳!)

牛とともに30年、田畑耕し、薪を運び、子供9人を育ててきた夫婦。

いまは、ふたりと1頭に戻ってのお百姓生活です。

牛はトラクター、牛はトラック、牛は乗り物、そして牛は相棒。

牛の死までの短い期間、カメラはじっとひたすら追います。


じいさんは子供のときから左足が不自由です。

その不自由な足を引きずり、ひざまずいての耕作、草刈。。。。。

死に物狂いとも見える仕事ぶりは、すざまじい。

生きるためでもあり、業でもある、じいさんの仕事、農業。

じいさんは、黙々と働き、そしてそっと、牛を気遣う。

薬になる草を与え、食い意地の張った若い牛からかばってやる。

安い外国の飼料をやれば、牛のために草を刈る必要はない。

しかし、牛の身体によくないことはわかりきっている。

牛の食べる草のために、田畑には一切農薬も使わない。

コンバインでは、刈り損ねてこぼれる米粒がもったいない。

いまだに鎌で稲を刈るのは、近所でもこの夫婦だけ。

じいさんのやることは、実に正しい。

まったく間違いひとつありはしない。

しかし、夏の草むしりは地獄である。

ばあさんの朝から晩まで止むことのないボヤキが。。。

ボヤキを通り越して、呪いのようである。

うるさいぞ、ばあさんっ(笑)

じいさんは難聴もあるようで、聞く耳持たない(笑)

よくできたもんだ。

しかし、一度だけたまりかねて、ばあさんを叱咤した。


「楽をしようと思うな!」


・・・・耳が、痛い。

盆に里帰りした息子や娘が口々に言う。

「もう、仕事はやめて、楽隠居しろよ。」
「俺たちがめんどうみるよ。」

そう言いながら、旺盛な食欲を満たしていく若者たちの姿は、

老いた牛の分まで食べようと首を伸ばす若い牛と重なる。

子供らの食事を、縁側に並んで、ただただ眺めている老親。

老いた親と血気盛んな若者たちとの間の距離は、1メートル。

しかし、その淵はナイアガラの滝ほどもあるのだ。

さて、ばあさんには願ったり叶ったりの楽隠居話だが、

じいさんはにべもない。

じいさんの辞書に楽隠居の文字はない。

じいさんにとって、幸せとは、今までどおり働くことなのだ。

牛といたわり合い、支えあって、働くことなのだ。

牛がいたから、いままで生きて来られた。

老いた牛の業も幸せもそこにあるのだ。

まっすぐに歩けなくなった牛を最後までこき使うじいさん。

牛は、死ぬ直前まで働いて、ある日、牛小屋で死んだ。

力なくもたげていた首をコトンと落として。

もう、じいさんも仕事はしないだろう。。。。。。。


今、日本は、仕事にあぶれている人であふれている。

人にとって生きるとは、働くことである。


こんな映画がヒットする韓国という国が、好ましいと思う。

とりあえず、ブツクサ文句言わずに、明日も働こう。

いままで、こんな農耕人生を歩んだことはないが、

老いて、立てなくなるまで、がんばらにゃあ。

謙虚にそう思ったごろ寝であったが、

いくじないし、ずぼらだし、


さてどうなるやら。




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