旧知の設計事務所から住宅の雨漏りの調査・修繕を依頼された。
その設計事務所の所長さんとはここ数年音信不通だったのだが、どこでどう筆者を思い出したのか、久しぶりに連絡をいただいた次第。
物件は目黒区内にある、2〜3年前に竣工したお宅らしいのだが、当時の請負工務店と施主さんの間にトラブルがあり、施工した工務店が来てくれない・・・と言うことらしい

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そこで、筆者に調査・修繕の依頼が来たわけだが、この設計事務所のセンセイ、仕事をこなす能力・デザイン能力はあるのだが、施主さんや工務店さんの相手にしたり、間に入るのがイマイチ下手で、以前にも施主さんとトラブって、設計料を貰えないとか、工務店に「設計上の問題」を理由に追加工事や変更工事を拒まれる・・・・と言ったことがあった歯痒い人である。
数年前もお手伝い(というよりも尻拭い)をしたから思い出してくれたのかも知れないが・・・・

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もう60歳くらいになる筆者の先輩格に当たる人なのだが、そういう性格的なものはなかなか治らない。
この日も「電話連絡しておくから、一人で行ってくれ」という始末

。最初くらいは同行して、筆者を紹介し、その上で「彼に任せるので・・・」と退くなら良いのだが・・・・。
これだから、施主さんからの信頼も無くなってしまうのであろう。
さて、物件を拝見すると雨漏りは2ヶ所あるらしい。
1階の和室の天井。
そして2階屋根にある天窓。
案の定、お施主さんは「何十年も経っていれば仕方ないけど、2〜3年で雨漏りってするんですか?」と聞いてくる。
こういう時の説明は「工務店的立場」の人よりも「設計・監理的立場」の人の方が説得力があるのだが・・・・・。
雨漏りと言うのは経年劣化の所為もあるのだが、大部分の場合「施工不良」である。
但し、世間で言う「手抜き」というのは悪質な業者の話であって、たいていの場合は良心的な業者が一般的に施工したのだが、何かしらの原因で不完全、または複合的な原因で結果的に不完全な施工になってしまった・・・・と言うのが正直な所である。
同業者を庇うわけではないが、たいていの業者は
「良心的な業者」である。
しかし、今回の物件は、施主さんと工務店がトラブっているようなので、工事中に何かあったのか、或いは引渡し後に何かあったのか・・・・、若干、問題がある物件の様である。
今回の物件も、それ相当の防水処理を施しているようであるが、細かい金物の取り付け部、天窓の取り付け部あたりの細かい「板金処理」のあたりが怪しい。
今回は「下見」ということで、あらためて関係業者と同行し調査することをお約束して失礼した。
下の画像は、現場からの帰り道に見つけた、楽しい「標識」。
我々、凡人には発想できない「遊び心」である

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