全国1億2千万人のサバゲファンの皆さんこんにちは。
いよいよ春、サバゲをするにはもってこいの季節がやってきますね。
サバゲをやっていたり、その話をしていると「最近バッテリーの持ちが悪くなった」、「満充電で置いていたのに、いざ使ったらスッカラカンになってた」、「バッテリーっていろいろ種類があるけど、何がどう違うのか良く分からない」という話をよく聞きます。
サバゲのメインウェポン、電動ガンはバッテリーで動いているのですから、いろんな悩みや問題が出るのは当然ですよね。
今回はそういったメンバーおよびサバゲーマーの為に、バッテリーについて私の知る限りのことですが解説していこうと思います。
Q:バッテリーって何?
A:え、そこから……?(滝汗
バッテリーといっても非常に多くの種類があります。
私の知識と精神力ではその全てを紹介することはできませんので、ここでは電動ガンの動力ソースとして一般的なバッテリーだけを紹介します。
○ニッケル・カドミウムバッテリー

通称:ニカド
かつての電動ガン標準バッテリー。
東京マルイ製電動ガンの純正バッテリーとして親しまれ、他社からも多数のカスタムバッテリーが発売されています。
安定した出力特性で気温の影響を受けにくく、また、財布に優しい価格で庶民の心強い味方です。
実用的な電圧は純正バッテリーでも設定されている8.4V(7セル)、サイクルを高める9.6V(8セル)あたりでしょう。1セル増やす毎に電圧が1.2V上がります。
これ以上の高出力型もありますが、ハイサイクルを得る代わりに電動ガンの寿命を大きく縮めることになるため、あまりお勧めできません。
容量はミニセルで600mA程度、ラージセルで1300〜2000mA超の物があります。
よく「ミニバッテリーで1500発程度、ラージバッテリーで3000発程度撃てる」なんてことを耳にしたものです。
欠点は後述する新型バッテリーに比べ容量が少ないこと。自然放電により使っていなくても電気が減ることと、残量が残ってる状態で充電すると、充電前の残量分が使用不可になるメモリー効果が起こることです。
それを除けば、低価格で扱いやすく安全性の高い、初心者にもお勧めのバッテリーです。
推奨:
・充電前に放電器を使って電気を空にすること。
禁忌:
・過充電:発火の危険あり
・継ぎ足し充電:メモリー効果の温床
○ニッケル水素バッテリー

通称:ニッ水
現在のスタンダードバッテリー。
ニカドバッテリーに比べ倍以上と言える大容量を誇ります。
東京マルイも、リコイルがある分消費も大きい次世代電動ガンの登場に合わせる形で純正バッテリーをリリースするようになり、事実上の次世代標準となりました。
(かの有名な充電式乾電池「エネループ」も、このニッケル水素です)
実用的な電圧は純正バッテリーでも設定されている8.4V(7セル)、サイクルを高める9.6V(8セル)あたりでしょう。ニカドと同様1セル増やす毎に電圧が1.2V上がります。
これ以上の高出力型もありますが、ハイサイクルを得る代わりに電動ガンの寿命を大きく縮めることになるため、あまりお勧めできません。
容量はミニセルでニカドのラージセルと同等の1300〜1600mA程度、ラージセルだと2500〜4000mA超の物があります。
容量の割にコストも高くなく、継ぎ足し充電も可能と、良いことずくめの様にも思われるかも知れませんが、このバッテリー、実は中々のくせ者だったりします。
大容量を手に入れた代償として、ニカドに比べ寒さに弱く、冬では発射サイクルが低下します。
そして、容量に対して充電スピードが遅いため、ラージセルのニッ水では相当な時間待たなくてはいけないでしょう。
また、自然放電が早く、満充電で保管していても3カ月もすると放電し尽くしてすかんぴんになっていることも。さらに過放電状態になると電池内部が劣化して容量の低下、最悪充電できなくなってしまいます。
ゲームの頻度が高い、もしくはバッテリーの管理をこまめに(月一単位で)できる方でないと、このバッテリーの寿命は長くないかもしれません。
また、外見はニカドバッテリーとほとんど同じですが、中身は全くの別物です。よってニカド専用(ニッ水に対応していない)充電器で充電しないよう注意してください。
最悪、バッテリーが破裂します。
推奨:
・満充電での保存&定期的な再充電:とにかく電池を空にしないことが肝要です。
・継ぎ足し充電を数回したらリフレッシュ充電(メモリー効果が希にあるため)
禁忌:
・過放電:バッテリーを傷めます。このため、放電器の使用も推奨されません。
・長期間放置:自然放電により上記の過放電が起き、バッテリーを傷めます。
○リチウムイオンポリマーバッテリー

通称:リポ
携帯電話やノートパソコンのバッテリーとしてお馴染みのリチウムイオンバッテリーの親戚です。
実用的な電圧は7.4V(2セル)と11.1V(3セル)。1セルあたりの電圧は3.7Vです。
容量は1000〜2000mA程度、基本的にミニセル扱いです。
専用の充電器及び安定器を必要としますが、自然放電そしてメモリー効果とほぼ無縁で、ニッ水より寒さに強いという優等生。
使ったらそのまま保管、次使う直前に継ぎ足し充電でOKなので、非常にシンプルに扱うことができます。
このバッテリー独自の特徴として、形状が乾電池の様な円筒形のセルでないことが挙げられます。
これによって、非常に効率的な形状成形が可能であり、通常であればバッテリーが入るはずのないM4のRIS(RAS)ハンドガード内部に、薄く細長いリポバッテリーを組み込むことも可能になったりします(購入後に形が変えられる訳ではありませんのでご注意)。
ただ、このバッテリーも欠点がない訳ではなく、むしろ今までより深刻な問題点を抱えていたりします。
それは、リポが

発火

しやすいことです。
過充電や衝撃及び傷に弱く、ふとしたことでバッテリーに火が付くことが知られています。
実際、他チーム所属の知人のリポバッテリーが燃えたそうです。
そのため、バッテリーのこまめな管理と、万が一発火した時の対策を講じるなど、意識と覚悟が必要な上級者向けバッテリーとなっています。
ただ、最近は過充電&過放電防止回路を組み込んだ安全なモデルも登場しているようです。
今後の発展に期待ですね。
推奨:
・容量の半分程度での保管
・土鍋に入れての保管:万が一発火してもこれで安心?
禁忌:
・満充電での保管:バッテリーを傷めます。
・過放電:バッテリーを著しく傷めます。このため、放電器の使用も推奨されません。
・
過充電:発火します。
・
強い衝撃:発火します。
○リン酸鉄リチウムイオンバッテリー

通称:リフェ(リチウムフェライト)
上記リポバッテリーの危険性を解決した安全なリチウムイオン系バッテリーです。
実用的な電圧は6.6V(2セル)と9.9V(3セル)。1セルあたりの電圧は3.3Vです。
容量はミニセルで900〜1000mA、ラージセルで1600mAです。
専用の充電器及び安定器を必要としますが、自然放電そしてメモリー効果とほぼ無縁で、ニッ水より寒さに強いという優等生。
使ったらそのまま保管、次使う直前に継ぎ足し充電でOKなので、非常にシンプルに扱うことができます。
その上、リポの問題点である発火の危険性を抑えた、正に完璧超人。
ただし、形状は再び円筒形に戻り、スペース効率はリポには及びません。
取り扱い上の注意としては安定器に接続して各セルの電圧差をなくすこと。
撃ち切ってバッテリーを完全に空にしないことです。
ニッ水以上に過放電に弱いため、とにかく空にしてしまわないよう注意してください。
また、満充電で保管も内部の劣化を早めるため、避けてください。
充電は使う直前に行いましょう。
これらは前述のリポにも言えることです。
推奨:
・容量の半分程度での保管
禁忌:
・満充電での保管:バッテリーを傷めます。
・過放電:バッテリーを著しく傷めます。このため、放電器の使用も推奨されません。
○鉛蓄電池

自動車の搭載電源としてもお馴染みの鉛蓄電池です。
高出力&大容量、過充電の心配無用という非常に高性能な動力ソースです。
ただ、自己放電が早く、また過放電を起こすと内部が急速に劣化するという欠点もあります。
え、用途が“
あの銃”しかないですって?
ふん、“あの銃”の恐ろしさは、撃たれた者でなければ分かるまい……。(ぇ
以上、電動ガンの一般的なバッテリー5種類の紹介でした。え、最後の1個余計だったって? さあ、何のことやら。
それぞれのバッテリーに長所と短所がありますので、その人のスタイルにあったバッテリー選びをすることが重要となります。
この記事よりも詳しくて分かりやすいバッテリー解説をされたサイトもありますので、いろいろ調べて自分に合ったバッテリーを選んでくださいね。
※記事の内容に誤りがありましたら、指摘よろしくお願いします。

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