静岡には大井川という大きな川がある。昔この川は屈強な男達が渡し賃をもらって神輿みたいな台に客を乗せて向こう岸まで渡した川であったらしい。この大井川渡しは当時、東海道を旅する人間には有名な難所らしく、水かさ次第では『大井川渡し』もでられず、旅人は何日もここで足止めをくらったらしい。そのせいか、宿場町や川渡しの労働者達が集まる建物が自然と集まり、今でも大井川の手前にはひっそりとそれらの建物が通りに残されている。
ちなみに水かさによって料金も違ったらしく、股下ぐらいから、腹帯、そして腋の下、首とそれぞれ値段が違う。股下なら48文、首なら倍の96文。どうやら100文は今の約3000円らしい。参考までに。それ考えると真田の6文銭って随分安いのね。
この値段、神輿のような台座に乗っての値段ではない。川渡しとしては1番安い肩車をしてもらっての値段である。
難所だけあって大井川の川幅はとてつもなく広い!!これ、客を肩車して川の中歩くなんてかなりの重労働であろう事は想像に難くない。でも客も怖いだろうなぁ。だって時には首ぐらいまでの深さの川を肩車してもらって延々と渡る訳です!中には途中転んだりして、客ずぶ濡れなんて事もあったんでしょうなぁ。


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