『マクベス』というのはなかなか名作だけあって面白い。人間の心理をよくついている。
〜時は今からざっと1000年程前のスコットランド。名君主であるダンカン王の元に二人の優秀な家来がいました。
『マクベス』と『バンクォー』
あるとき、地方の反乱を鎮圧し、大手柄をたてたマクベス、バンクォーの二人はダンカン王の城へ帰還する途中、不思議な森に迷い込みます。そしていかにも異様な恰好をした三人の魔女にこう告げられるのです。
『万歳!マクベス!コーダー地方の主!』
『万歳!マクベス!未来の国王!』
『万歳!バンクォー!王にはなれないが未来の国王を生み出すお方!』
なんの事やらちんぷんかんぷんな二人。マクベスはグラームズという小さな地方の主ではあるが、コーダーという大きな地方の主ではない。ましてやこの国の王にだって…?馬鹿げた事だと笑いながら城に帰還した二人にダンカン王が言う。
『二人ともこの度の働きぶりアッパレであった。この度の手柄に対し、マクベス!そなたをコーダー地方の主に任命する!』
魔女の予言が当たった…。俺がコーダー地方の…という事は…その次は…。
『マクベス!今度、そなたの屋敷にお邪魔したいのだが、良いかな?』
『!!!……もちろんでございます。ダンカン王…』
眠っていたマクベスの野心に火がついた…。
こうしてマクベスはダークサイドに落ちていく訳であるが、なんだか分かる気がするんだよね。例えば、僕は競馬の趣味はないが、ある時、競馬の夢を見たとする。
{明日の第一レースは@‐Gで大当たり。第二レースはE‐Cが大当たり。…}
夢から覚める。競馬新聞を見るが@‐GもE‐Cも当たると大きいがとてもじゃないが当たる訳もないような弱い馬。
(こんなのくるハズもないがまぁ、遊びで@‐Gを1000円だけ買ってみるか。)
ところがこれが大当たり!1000円が10万円になるとする。そうなると俄然、E‐Cも来る気がしてくる。しかも悪い事に今度は1000円なんてケチな事言わず10万円全部賭けてやろうと…。
〜ある日の稽古前
「(仲代さん)もう僕も76歳の老齢だからねぇ。いつ、何が起こるか分からないよ!そうなった時は鎌倉さん!君!仲代さんに代わってマクベスの代役頼むよ!(笑)」
「(一同笑う)」
「(仲代さん)いやいや!冗談じゃなくてさ…ははは!でも君!合ってるよ!マクベスに!君!性格的にマクベスっぽい所があるから、出来るよ!」
あははは!何言って………ん……!?仲代さんっ!それどういう意味!?

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