『炎の人』の初日があけてもう三日が過ぎた。
少しは落ち着いてきたかな。
どうなのかな?評判はよろしいようだが、やってる側はやっぱり不安である。
特に仲代さんとの二人芝居のシーンは何しろ相手が仲代さん。演じながら自分の演技の未熟さを痛感する。相手が仲代達矢というのはプレッシャーである。しかし変な事にプレッシャーではあるが何故だか楽しくもあるのである。
つまり相手が仲代達矢である。こちらがどうマズイ演技をしても成立させてくれる安心がある。
僕のマズイ芝居にあの仲代達矢がのってきてくれる。ならば僕はそれ以上に仲代達矢の芝居にのらなくてはならない!のせてもらってばかりでは申し訳ないじゃないか!!
この芝居、前半は僕と仲代さんの二人で幕を下ろす。ホッとするような、楽しいような、はたまた未熟さが情けないような、いろいろな感情が入り乱れる中、下りてくる幕を僕は感じている。

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