久しぶりにジャッキー・チェンの映画を見る。
1988年公開の
『サイクロンZ』
88年といやあ僕は高校一年の時じゃないかな。
毎日、稽古場で演出の丹野さんに演技を否定されてる僕は勉強の為にも毎日何かしらの映画を大体見ている。ジャッキー・チェンの映画は『演技の勉強』という意味ではあまり勉強にはならないかもしれない。ただ見てると…見てると…やっぱり素敵な気分になるのである。画面の中、所狭しと動き回るジャッキー・チェン、サモハン・キンポー、ユン・ピョウの動きはこの時期が絶頂かもしれない。20年以上前、確かに胸に抱いた『憧れ』が甦ってくるのである。
『憧れ』は僕にとって『克服』と同じくらい好きな言葉。大切にしたい感情である。特にエンターテイメントという仕事を目指す上でそのきっかけになるのは多くの場合『憧れ』であろう。ブラボーカンパニーの座長、福田さんも週刊現代のコラムで三谷幸喜さんへの憧れを書いていたがそれぞれの人にそれぞれの憧れがある。
福田さんはコラムの中で三谷さんの背中をずっと追い続けたい、と書いてあった。僕もそう思う。
追いかけたいのである。『憧れの人』て。追い付き追い越すなんてとんでもない!そんな事したくもないし、出来る訳がない!追い抜いて振り返るなんてありえない!まぁ、もっとも福田さんと三谷さんの距離はともかく、僕とジャッキー・チェン、僕と真田さんの背中の距離はあまりにも離れ過ぎてどれくらい先にいるのか見えないくらい!
友達になりたい対象でもない、ましてや恋人(?)になりたい対象でもない、兄弟のようになりたい対象でもない、距離は縮めたいけど決して追い付きたくない!いや、一生追いつけない!そんなあやふやな『憧れ』という感覚が僕はとても好きです!

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