「あ、鎌倉さん!川村さん、もう来てますよ!」
「(僕)あぁ、そうですか。」
〜
「あれ?川村さん、そっちに来てないですか?」
「(僕)うん。こっちには来てないなぁ。」
〜
「川村さんが鎌倉さん、探してましたよ。」
「(僕)あら、そう。」
〜
「川村さんに会いました?」
「(僕)いや、まだ会ってないけど…」
〜
「(進藤さん)鎌倉さん、川…」
「(僕)ちょっと待ってちょっと待って。」
「(進藤さん)?」
「(僕)いやね…さっきから『川村さん』『川村さん』って、さも、この劇場内に川村さんがいるように、情報入ってくるんだけど、目撃情報ばかりでまだ1度も川村さんを僕は目撃してないわけよ。『百聞は一見に如かず』て言うでしょ!?少なくとも今の僕には川村さんをこの目で確認してない限り、川村さんの存在を信じる訳にはいきませんっ!!」
「(進藤さん)え?じゃあ、少なくとも今日の鎌倉さんにとって川村さんの存在は河童なんかと同列だと…」
「(僕)はい。架空の生き物です。ツチノコ以下です。今のところは。」

6