その人はまるで金髪にも見えるくらいの栗色の髪。その髪はパーマがかっている。その人は真っ白いロングTシャツに赤いミニスカート。まるでアメリカのチアガールのようなそのいでたち。
しかし…お顔を拝見する限りその人は…お孫さんがいそうなくらいの年配の方。
いや!いいんですよ!いいんですけど…それは…ちょっと…。
《♪好きな服を着てるだ〜け 悪い事してないよ〜♪》
そうなのよ!分かってる!好きな服を着てるだけだよね!悪い事してないのもわかってる!でも…でも…。そのハートの強さは確かにダイヤモンド!でも…でも…。
『若作り』て難しいね。とても大切な事だと思うけどセンスいるもんね。プロポーションの『若作り』はあまりセンスは関係ないけど、服の『若作り』はセンス良い背伸び程度にしておかないと、背伸びでは足りなくて『若作りジャンプ』してしまうとちょいと…着地失敗するかも…。でもいいんですけどね!個人の自由ですし!その方なりのダイヤモンドですから!
何年か前。渋谷駅のJRチケット売り場。
その人は細い体つき、薄い頭にメガネかけてミニスカートを履いている…おじさん…切符を買っている。
《♪好きな服を着てるだ〜け…》
うん。悪い事してない!悪い事してないけど…けど…。

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