一頃、さんざんTVでCMが流れていたので、存在は既知。
視聴は、今回のテレビ放送が、初見。
正直、結構、面白かったです。少なくとも、漠然と予感していたよりは、良かった。これなら、劇場に見に行っても、後悔しなかったかな?。
作画に関しては、劇場版だけあって、お見事。さらに、アクションや動きについては、特に中盤以降、とても派手で見応えがあって良かった。
たぶんに、色々と影響を受けたであろう諸作品の影が、画面から見て取れたのは、ご愛嬌かな…。
「
天空の城ラピュタ」っぽく始まり。
スチーム城からの脱出は、「
未来少年コナン」の
インダストリアルの
太陽塔。万博会場での、新兵器実戦デモンストレーションは、「
機動警察パトレイバー」の対
グリフォン戦。ロンドン上空戦は、「
ふしぎの海のナディア」でのパリ上空戦。ENDロールのバックは、「
王立宇宙軍〜オネアミスの翼」、と言って仕舞えるのが、少々悲しいけど。
基本的には、見解の相違からくる親子喧嘩で、ロンドン大破壊と、市民を捲き込んで大殺戮を繰りひろげるのだから、トンデモ・ストーリーなのですが、そこは
大友克洋監督作品なので、まだ若い頃に「
気分はもう戦争」や、聖書をパロディにしたHマンガ?も書いた御方なので、内容がラディカルという面では、まだまだ老け込んではいない印象も受けて、観ていて嬉しかったね〜。
祖父が、後半、裸で通すのは、プロメテウスを体現しているのだろうな?。
登場人物は、皆、狂気に苛まれてますが、そこは、科学を裏支えしているのが人間の欲望と狂気、というある種の真理も含んでいる訳で、個人的には、観ていて苦痛じゃなかったのよね。私にしては、珍しい事に…。
ヒロインのお嬢様を、“
ツンデレ”ブームに流されての事か、「何を考えているかよく分からない。どっちつかずのポジションの娘」にした設定は、明らかに失敗部分。

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