イギリス
BBC製作の、ドキュメンタリー再現ドラマ。やっと録画を視聴できました。
第1回 軍需大臣 アルベルト・シュペーア
いまいち役者が似てないのが、まず残念。
この人は、回想録が(和訳も)出版されていたり、出獄後もマスコミ等で証言を繰り返して、割とその言動に関して広く知られていて、他の映画やドキュメンタリー等でも取り上げられている。そのため、目新しさが少なかった感じ。
本人も、割と常識的なキャラクターなので、傍から観る分には、面白味の少ない題材でした。
彼よりずっと無名だった
ザウケル被告との、罪状と判決の落差を指摘する作りは、割と良かった様に思えます。
第2回 帝国元帥 ヘルマン・ゲーリング
役者さんが醸し出す雰囲気は、如何にも、それらしく見えましたね。
“
ヒトラーの後継者”というナレーションには、かなり引っかかりを覚えました。特に、
デーニッツの存在が、まるで無視されたシリーズ構成だったので、その辺は説明不足に感じました。
当人は、独特な言動を繰り返して世の耳目を集めた人物なので、ドラマ向きの人格かに想えたが、なにしろ言動がお下品一途で、ただのカンチガイ野朗に思えましたね。
「
薬中」との事でしたが、狂気よりも、その無能さが、より印象深く残りました。
第3回 ナチ党副総統 ルドルフ・へス
全3回で、一番、興味深く見れた回。
ドラマの仕立てや演出も、焦点の当て方が上手かった様に思います。
役者の演技も、狂気と正気の境目の演技が、見事で見応えがありました。
流石は、BBCドラマ!。
本当に狂っているのか?、狂った振りをしているのか?、狂った人物が狂った振りを演じているのか?。その辺を追い詰めて行く構成は、なかなかに良質な法廷サスペンス調で、とても惹きつけられました。
また、
ヘスが妄想上で作り出した「世界を仰天させえる重大な秘密を暴露する」ネタは、映画“
ワイルド・ギースII”等のフィクション作品でも、元ネタに使われた部分で、政治サスペンス物のファンは、ニヤリとさせられる点もあり。
一歴史ドラマとしても、面白かったです。

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