いきなりベストセラーで、いきなりアニメ化ですか…。
最初から、このアニメは願望成就型妄想アニメと思って観てきたが、やっと物語の全体構造が見えて来た気がする。
これって、完全な、夢オチENDへの予定調和作品だよね。
第1話の冒頭が、兄が夢で見た「理想の妹」の夢オチで始まったのは、その構造への暗示なのだろう。最終話は、本当の
桐乃が朝、夢から目覚め、真実の中学生生活を送っている描写で、全巻の終わりなのでしょうね。
現実の
桐乃は、周囲からは厨ニとか思われている、あまり冴えない女子中学生。容姿も十人並みで、ファッション・センスも平凡なメガネっ娘(笑)。学業成績も、中の下から中の上を行き来し。運動も、得手でも、不得手でもない。オタ趣味以外は、特に目立つ点もない少女。そんな彼女が、自分がもっと輝く為に願望した、非オタでありながら、オタクな妹の世話を熱心に焼き、その道を拓く手助けをしてくれる、願望成就装置としての仮想兄なんだよね。
まぁ、ある種の“
ドラえもん”欲求ストーリーなんだ。
真実の世界では、
桐乃は一人っ子で、兄の存在は架空。
黒猫は、中学の同学年でオタ系サークルの友達だが、あそこまで濃い性格はしていない。サークルの中では割と強気だが、外ではオドオドな内弁慶。
沙織は、そのオタ系サークルの先輩で、後輩からは慕われているが、実は間が抜けた所が多く、あまり頼りにならない面のある人物。
あやせや
加奈子は、同じ学校の生徒であり、校内でも可愛いとして目立つ娘さん達。同学年であり、顔見知りだが、あまり
桐乃と親しい友達ではない。学活の用事で、1〜2度話した事がある程度の仲。
地味子こと
麻奈実は、実は
桐乃自身の幼馴染。幼稚園や小学生時代には、彼女の姉代わりな存在であったが、
麻奈実が中学に入学した辺りから疎遠になってしまう。
桐乃が趣味に没頭し、その一方で、非オタの彼女とは距離が出来てしまい。二人の関係性が薄れてしまった事から、思春期を迎え色々迷い悩む事が多くなった
桐乃が、何かと気軽に相談でき、とても頼りになる存在として、近くにいて欲しかったのに離れてしまい、その事を後悔する対象。夢の中で理想の兄を願望する事になった鍵である人物って事でしょう?。

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