やはり、このアニメのテーマは「死の忌避」か、その否定にありそうだ。
以前に考察したように、
高倉三兄弟妹は、全員、一度は死んだのだが、その後、蘇ってきた者たち。彼らに加え、第15話で語られたように、
荻野目苹果も、実は地下鉄事件で死んだ姉=
ももかの生まれ変わりで、ある意味、死から「黄泉返った」存在。
そして今話で、やはり主要登場人物の一人の
夏芽真砂子も、本来の死から逃れ、生き返った存在となった。
さらに
前々話の感想記事でも書いたが、日本神話が、本アニメの重要なモチーフになっているのではないかという点でも、「黄泉がえり」は
イザナギ、
イザナミの神話にも、『黄泉比良坂』の一節として、重要なテーマの一つとなっている。
また、この16話では、
夏芽マリオに憑り付いた
左兵衛の構図は、
ロバート・A・ハインラインの「
悪徳なんかこわくない」のように、脳移植により二つの人格が同居する状態を描いているのかもしれない気がした。
ここにきて、
真砂子の実はピュアな面も垣間見え、俄然、面白くなってきた印象です。

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