石川嘉延はかつて「需要の推計数字の妥当性を批判する向きもあるが、水掛け論に陥りやすい。我々の予測が間違っていないという論拠には、他の地方空港との比較がある。人口240万人の宮城県の仙台空港は大都市便を除き150万人、鹿児島空港は、120万人の利用者がある。静岡空港で120万〜130万人の地方便利用を見込むことを過大とは思わない。佐賀空港や大館能代空港とよく比較されるが、周辺人口はそれぞれ100万人、30〜40万人。少なく見積もっても200万人の静岡空港と比べるのは、かなりずさんといわざるを得ない。」(2001.01.17)
http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/kukou4.html
と豪語し、ついには106万人という需要予測をもって土地の強制収用まで行った。
ところが、昨日の記者会見で知事は「開港時に耳をそろえるのは航空会社の採算を考えると難しいのかもしれない」(11/15毎日新聞朝刊)と事実上需要予測の破綻を認めた。
開港時に達成しなくてもいずれ達成すればよいではないか、という問題ではない。強制収用の前提となっている費用便益効果(費用対効果=公益性)は、開港時の106万人から右肩上がりに需要が増加することを前提にして計算されたものだからだ。
あれほど航空会社の収益性を考えない過大な需要予測だと批判され需要予測を現実的なものに見直せといわれ続けてきたにもかかわらず「妥当だ」の一点張りで強引に事業を進めておきながら何をいまさらと言いたい。
間違った予測で個人に損害を与えたばかりか結果的に県民を欺いた責任は誰がどうとるのか。
まさか、「やっぱりだめでした。」で済ますことはないだろうが、はっきりさせてもらいたいものだ。
また、この需要予測を是とし儲け話に乗った空港運営会社参加企業は県民に負担をかけることなく自ら責任を持って運営してもらいたい。スズキの会長のいう補助金に頼る「こじき根性」とやらは出さないことを祈る。